NBAプレーオフのファーストラウンドは佳境を迎えるなか、イースタン・カンファレンス第1シードのミルウォーキー・バックスが第8シードのマイアミ・ヒートに1勝4敗で敗れて姿を消すという波乱が起こった。
ウェイド、バトラーとヒートの新旧エースを輩出。マーケット大の歴代最強メンバーを選定!<DUNKSHOOT>
第1シードが第8シードに敗れるのはリーグ史上6度目。1回戦が4戦先勝の7ゲームシリーズになってからは、2012年のシカゴ・ブルズ、07年のダラス・マーベリックス、11年のサンアントニオ・スパーズに次ぐ4度目で、一昨季の覇者バックスは18年以来初の1回戦敗退となった。
現地時間4月26日(日本時間27日)にホームのファイサーブ・フォーラムで迎えた第5戦。3勝1敗とシリーズ突破に王手をかけていたヒートだが、第4クォーター開始時点で16点、残り約3分の時点でも8点、残り14.0秒でも4点(113-117)をリードされていた。
しかしゲイブ・ヴィンセントの長距離砲で1点差とすると、残り2.0秒でフリースロー2本を獲得したドリュー・ホリデーが1本目をミス。最後はヒートのジミー・バトラーが同点弾を決め、延長の末に128-126で勝利を収めた。
初戦でタイラー・ヒーロー、第3戦ではヴィクター・オラディポがケガのため離脱と、戦力ダウンに陥ったヒートだったが、闘将ジミー・バトラーの驚異的な粘りもあって第3戦から3連勝。
プレーオフ史上4位となる56得点を叩き出した第4戦後、「プレーオフの競争的な部分が好きなんだ。最高のプレーヤーが現われ、発揮される場所だと思う。自分がそのような最高の選手の1人だと言っているわけではないけど、そのように見られたいだけだ」と語っていたバトラーは、第5戦でも42得点、8リバウンド、4アシストと大爆発。
シリーズ終了後に「俺たちはハードにプレーしただけ。自分たちにはどんなことができるか分かっていた。それに外野の声に耳を貸さず、耳に入れようともしなかった」と振り返った主砲は、5試合で平均37.6点、6.0リバウンド、4.8アシスト、1.8スティール、フィールドゴール成功率59.7%、3ポイント成功率44.4%をマーク。
さらに第4クォーターでは平均13.7点(第4戦で21得点、第5戦で14得点)と勝負どころでゴー・トゥ・ガイとしてチームを牽引した。
ヒーローとオラディポを失いながら、エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)率いるチームはバム・アデバヨやヴィンセント、マックス・ストゥルース、ケイレブ・マーティン、ケビン・ラブ、カイル・ラウリーらがバトラーをフォローし、NBA史に名を残すアップセットを成し遂げた。
ヒートはカンファレンス準決勝で、第5シードのニューヨーク・ニックスと対戦。第1戦は4月30日にニューヨークのマディソンスクエア・ガーデンで開催される。闘将バトラーを中心に勢いに乗るチームがどこまで勝ち上がることができるか注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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ヒートはカンファレンス準決勝で、第5シードのニューヨーク・ニックスと対戦。第1戦は4月30日にニューヨークのマディソンスクエア・ガーデンで開催される。闘将バトラーを中心に勢いに乗るチームがどこまで勝ち上がることができるか注目だ。
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