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NBA

NBA入り目前のウェンバンヤマが語った指揮官への感謝とドラフトへの高揚感「もの凄くドキドキすると思う」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.06.18

国内リーグ最終戦を終えたウェンバンヤマ。“フランスの至宝”がNBAを席巻する日が、すぐそこまで迫っている。(C)Getty Images

国内リーグ最終戦を終えたウェンバンヤマ。“フランスの至宝”がNBAを席巻する日が、すぐそこまで迫っている。(C)Getty Images

 現地時間6月22日に行なわれるNBAドラフトでの1位指名が確実視されているヴィクター・ウェンバンヤマが15日、母国フランスでのリーグ最終戦を終えた。

 フランス1部リーグPro A、3戦先勝のファイナルで、ウェンバンヤマが所属するメトロポリタンズ92(通称メッツ)はモナコに0勝3敗のストレート負け。この第3戦が、彼の最後の試合となった。

 しかし最終クォーター残り3分30秒で同点に追いつかれるまで、メッツは最大16点差をつけるなど終始リードを保つ大健闘。第4戦に持ち込むかという期待も持たせたが、最後は2018-19シーズンにNBAトロント・ラプターズで優勝を経験しているアメリカ人ガードのジョーダン・ロイドが、会心の3ポイント2連発で突き放し、92-85と7点差をつけてモナコが初優勝。ロイドはファイナルMVPに選ばれた。

 だが、ウェンバンヤマの活躍も目覚ましかった。ゲーム最多タイの22得点に驚異の4ブロックという数字だけでなく、このプレーオフでは特に、コート上で盛んにチームメイトたちに指示を出すリーダーシップが光った。
 
 そんなフランスが生んだ超新星のリーグ戦最後の舞台となったのは、なんとテニスの全仏オープンの会場として知られるローラン・ギャロスのセンターコート。これは、メッツの本拠地のキャパシティが2800人しかなく、準決勝で使用したベルシー・アリーナも他のイベントで埋まっていたため。メッツの地元であるブローニュ市の市長が、同市にあるよしみでテニス協会に掛け合い、全仏オープンの終了からこの試合まで中3日という急ピッチの作業でバスケ会場に作り替えたのだった。

 奇しくも日曜の男子シングルス決勝戦で優勝したのは、モナコの指揮官サシャ・オブラドビッチと同じ、セルビア出身のノバク・ジョコビッチ。オブラドビッチHC(ヘッドコーチ)は優勝会見の席で「まだこの辺りにジョコのエネルギーが漂っているようだ」と空を指し、会場から笑いを取った。

 そして、会見の大トリで登場したのは、やはりウェンバンヤマ。
 
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