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NBA

「マイアミはプレーインチームだった」リラード獲得を狙うヒートにピアースが警鐘「層が厚くなければ1回戦を突破できない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.07.14

ピアース(右)は、もしヒートがリラード(左)を獲得しても「選手層が厚くなければファーストラウンドを突破できない」とぶった切った。(C)Getty Images

ピアース(右)は、もしヒートがリラード(左)を獲得しても「選手層が厚くなければファーストラウンドを突破できない」とぶった切った。(C)Getty Images

 ポートランド・トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードは、7月15日に33歳の誕生日を迎えるベテランながら、依然としてリーグ最高級のスコアリングガードとして活躍を続けている。

 だが“デイム”は7月1日(日本時間2日、日付は以下同)にチームへトレードを要求。ブレイザーズは2シーズン連続でプレーオフ進出を逃しており、優勝争いができるロスターを形成できていない現状に堪忍袋の緒が切れ、新天地を求めることになった。

 リラードは昨季58試合の出場でキャリアハイの平均32.2点に4.8リバウンド、7.3アシスト、3ポイント成功率37.1%(平均4.2本成功)を残し、オールスターとオールNBA3rdチームに選出。

 3試合で50得点以上を奪い、今年2月26日のヒューストン・ロケッツ戦ではキャリアハイかつNBA歴代8位タイの71得点という超絶パフォーマンスを披露。もしこの男のトレードが実現すれば、リーグの勢力図が変わる可能性もある。

 現役有数のスコアラーが望む移籍先はマイアミ・ヒートだが、昨季ファイナルに勝ち上がったチームとの交渉は思うように進んでいない。

 リラードは昨夏にブレイザーズと2年の延長契約を締結。最終年(2026-27)こそプレーヤーオプションながら、残り4年で総額2億ドル(約274億円)以上という超巨額な点がトレードの足かせとなっている。そのため、ブレイザーズとヒート間では両者の思惑が一致せず、第3、第4の球団が絡んでこなければトレード成立は難しい状況だ。
 
 10日にブレイザーズのジョー・クローニンGM(ゼネラルマネージャー)は会見で「我々は辛抱強く、このチームのためにベストなことをやっていく。どのような決着を迎えるのかを見ていくことになるだろう。それが数か月要するのであれば、(トレードに)数か月間かかるだろう」と語っており、トレード交渉は長期戦になる様相を呈している。

 そうしたなか、先日『SHOWTIME Basketball』の番組へ出演したポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)はヒートに警鐘を鳴らしていた。

「(昨季の)マイアミはプレーインチームだった。そのことを忘れている。もしデイムを獲得したとしても、選手層が厚くなければファーストラウンドを突破できないだろう」

 ヒートは昨季ファイナルまで勝ち上がったとはいえ、レギュラーシーズンの戦績はイースト7位の44勝38敗(勝率53.7%)に過ぎなかった。また、第7シードをかけたプレーイン・ゲームではアトランタ・ホークスに敗れており、シカゴ・ブルズとの8位決定戦を落としていれば、プレーオフ進出さえも逃していた。

 それでも何とか第8シードを勝ち取ったチームは、ジミー・バトラー、バム・アデバヨを中心に一丸となってプレーオフを勝ち上がり、ファイナルまで駒を進めた。
 
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