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「勝利のために必要なプレーをしている」レイカーズのラッセルが“憧れる”意外な選手とは?<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.10.17

オールスター出場経験のあるラッセルが参考にしている選手とは?(C)Getty Images

 10月15日(日本時間16日)、ロサンゼルスのクリプトドットコム・アリーナで開催されたロサンゼルス・レイカーズとミルウォーキー・バックスのプレシーズンゲームは108-97でアウェーのバックスに軍配が上がった。

 この試合、レイカーズのディアンジェロ・ラッセルは、先発ポイントガードとして約20分の出場で11得点、1アシスト、1ブロックを記録した。

 ラッセルは今年2月にNBAキャリアをスタートさせたレイカーズに6年ぶりに復帰。加入後は17試合で平均17.4点、6.1アシスト、3ポイント成功率41.4%を残し、チームの2年ぶりのプレーオフ進出に貢献した。

 キャリア8年間では、平均17.7点、3.5リバウンド、5.7アシスト、1.1スティール。ブルックリン・ネッツ在籍時の2019年にはオールスターに選ばれた実績を持つ実力者だが、バックス戦後の会見で意外な選手の名を口にしていた。

「僕がインスピレーションを受けているのはデリック・ホワイト(ボストン・セルティックス)だ。僕はデリック・ホワイトになりたい。彼の働きはすごく評価されているわけじゃない。(でも)勝利のために必要なプレーをしている。それこそ自分がなりたい姿なんだ」

 193㎝・86㎏のコンボガードのホワイトは攻守で献身的なプレーができ、昨季は初めてオールディフェンシブ2ndチームに選出。毎試合20点を取るようなタイプではないが、チームを陰で支える優秀なロールプレーヤーで、2019年のワールドカップのアメリカ代表にも選出されている。
 
 ラッセルはオフェンス力に定評がある一方で、ディフェンス力は高いとは言えない。デンバー・ナゲッツと対戦した昨季のカンファレンス決勝では、相手に狙われる場面も多く、プレータイムが減少。第4戦ではスタメンを外され、4試合で平均6.3点、3.5アシストにとどまった。

 そのため、今夏はディフェンス面の改善に着手。プレシーズン3戦目のサクラメント・キングス戦ではディロン・フォックスのショットをブロック、さらにビッグマンのドマンタス・サボニスからオフェンシブ・ファウルを誘発するなど向上した姿を見せている。

 昨季に続き今季も先発バックコートでコンビを組むオースティン・リーブスも「ディフェンスで正しいプレーをしている」と語っており、27歳の司令塔はホワイトの仕事ぶりに大きな影響を受けたのだろう。

 2大エースのレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスの活躍、若手のリーブスや八村塁のさらなる成長はもちろんだが、ラッセルがディフェンスでステップアップできるかも、今季レイカーズの上位進出のポイントのひとつになりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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