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NBA

「1回戦負けにうんざりしていた」“壁”を突破したミッチェルがセルティックスとの次戦に闘志「さらに前へと進み続ける」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.05.06

はたしてミッチェル率いるキャブズは、セルティックスを破ることができるのか。(C)Getty Images

はたしてミッチェル率いるキャブズは、セルティックスを破ることができるのか。(C)Getty Images

 今年のNBAプレーオフ・ファーストラウンドのうち、唯一最終第7戦までもつれたのが、イースタン・カンファレンス第4シードのクリーブランド・キャバリアーズと第5シードのオーランド・マジックによる戦いだった。

 このシリーズはキャブズが本拠地で2連勝を飾ると、ホームに戻ったマジックが2連勝で巻き返し、戦績をタイに。第5戦でキャブズが王手をかければ、マジックも負けじと第6戦を制して逆王手をかける大激戦へと発展する。

 現地時間5月5日(日本時間6日、日付は以下同)にクリーブランドのロケットモーゲージ・フィールドハウスで迎えた第7戦。キャブズはこの試合、マジックのパオロ・バンケロに38得点、16リバウンドの爆発を許し、前半残り4分17秒には31-49と18点を付けられる厳しい展開へ追い込まれた。

 だが、そこからアイザック・オコロのレイアップを皮切りに反撃を開始。ドノバン・ミッチェルやキャリス・ルバートも続き、10点ビハインドまで詰めて試合を折り返すと、第3クォーターは33-15と若きマジックを圧倒する。

 第3クォーター残り4分9秒、ミッチェルのフローターで同点に追いついたキャブズは、その後両チームが互いに加点する展開を挟み、マックス・ストゥルースの3ポイント2連発とオコロのフリースロー2本で抜け出す。

 8点リードで迎えた最終クォーター。キャブズはマジックに逆転を許さずにリードを守り切り、最終スコアは106-94。見事に勝利を収め、4勝3敗でファーストラウンド突破を決めた。
 
 シリーズ第7戦での18点ビハインドからの大逆転劇は、1997-98シーズンにプレー・バイ・プレーが導入されて以降では最大の逆転勝利。マジックが後半で計41得点と失速した一方、「だから僕はここにいる。それが自分の仕事」と明かしたミッチェルは、経験の差を勝因のひとつに挙げていた。

「そのことを軽視しているわけじゃない。けど、僕らはファーストラウンドを勝ち上がるためだけにやっていなかった。ひとつのゴールを達成し、今は再びシリーズを突破しなきゃいけない。それが自分たちのマインドセットなんだ」

 シリーズ第6戦で50得点を奪ったミッチェルは、第7戦でもゲームハイの39得点に9リバウンド、5アシストと大爆発。プレーオフのシリーズ第6、7戦であげた計89得点は、2001年のカンファレンス・ファイナルで当時フィラデルフィア・セブンティシクサーズのアレン・アイバーソンが残した計90得点に次いで、NBA歴代2位にランクする驚異的なスコアリングショーとなった。
 
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