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新天地サンズで躍動するビッグマンをブッカーが称賛「彼は僕らが求めたことをなんでもこなしてくれている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.01.26

サンズ加入後すぐに先発に定着し、存在感を高めているリチャーズ。(C)Getty Images

 現地時間1月25日(日本時間26日、日付は以下同)、フェニックス・サンズはホームのフットプリント・センターでワシントン・ウィザーズを119-109で下し、23勝21敗(勝率52.3%)でウエスタン・カンファレンス10位から8位へ順位を上げた。

 ケビン・デュラントが29得点、5リバウンド、4アシスト、ブラッドリー・ビールが20得点、4アシスト、デビン・ブッカーが18得点、6リバウンド、7アシスト、タイアス・ジョーンズが16得点、5アシストをマークし勝利に貢献した。

 直近9戦で7勝と調子を上げるサンズにとって、好材料になっているのは新戦力のニック・リチャーズだろう。

 今月15日のトレードでシャーロット・ホーネッツから加入した213cm・111kgのビッグマンは、18日のデトロイト・ピストンズ戦で新天地デビュー。ベンチから29分29秒プレーして21得点、11リバウンドのダブルダブルを残すと、続く20日のクリーブランド・キャバリアーズ戦からスターターに昇格した。

 キャブズ戦こそファウルトラブルに陥って4得点、4リバウンド、2ブロックに終わるも、22日のブルックリン・ネッツ戦では8得点、15リバウンドで勝利に貢献。そしてこの日のウィザーズ戦では20得点にキャリアハイの19リバウンド、そのうちオフェンシブ・リバウンドを6本奪う活躍を見せた。
 
 加入当初、デュラントは地元メディア『azcentral』へこう期待を寄せていた。

「彼はペイント内で強烈な存在感がある。大きな身体で(相手チームに)大混乱を引き起こし、リムプロテクションで厄介な問題をもたらす。オフェンシブ・リバウンドをもぎ取ってフィニッシュできる。そこはこのグループにとって向上する必要がある部分なんだ。その面で彼が俺たちのことを引っ張って、ペイント内をコントロールしてほしいね」

 その言葉通りペイントエリアのフィニッシャーかつリバウンダーとしてチームに好影響をもたらすリチャーズは、サンズ加入後の4試合で平均13.3点、12.3リバウンド、フィールドゴール成功率67.9%と、十二分に期待に応えていると言っていいだろう。

 ジョーンズとともにチームのメインハンドラーを務めるブッカーも、「彼は僕らが求めたことをなんでもこなしてくれている」と信頼を置いている。

「速やかに学んでいるよ。もちろん、そこにはちょっとアジャストも必要になってくるけどね。ガードとビッグマンの関係は、コート上で最も重要な関係のひとつだと思うんだ。お互いが見たことをそれぞれ話し合っていく。それが(良好な)関係ってやつさ。

(試合の)流れやタイミング、スクリーンをかける時のアングルが最も重要になってくる。今はお互いにケミストリーを築き上げているところなんだ」

 サンズのレギュラーシーズンは残り38試合。5位のロサンゼルス・レイカーズ(25勝18敗/勝率58.1%)を2.5ゲーム差で追いかける一方、11位にいるゴールデンステイト・ウォリアーズ(22勝23敗/勝率48.9%)ともわずか1.5ゲーム差のため、今後も気の抜けない戦いが続く。

 ブッカーの言うように、ガード陣がリチャーズのサイズとフィニッシャーとしての能力を引き出すことができるか注目していきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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