専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

「なぜ僕がジョージ獲得のためにトレードされたのかわからない」。元サンダーのシュルーダーが若手時代のSGAのエピソードを回想<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.04.22

元サンダーのシュルーダー(右)が若手時代のSGA(左)について語った。(C)Getty Images

元サンダーのシュルーダー(右)が若手時代のSGA(左)について語った。(C)Getty Images

 今季のオクラホマシティ・サンダーは68勝14敗(勝率82.9%)でウエスタン・カンファレンスならびにリーグトップの成績をマーク。さらに、オクラホマシティ移転前のシアトル・スーパーソニックス時代の1995-96シーズンにあげた64勝18敗(勝率78.0%)も上回り、球団最高成績を更新した。

 ファイナルまでのホームコート・アドバンテージを手にしたチームは、現地時間4月20日(日本時間21日)に行なわれたプレーオフ1回戦初戦で、ウエスト第8シードのメンフィス・グリズリーズに131-80と圧勝。

 グリズリーズをフィールドゴール成功率34.4%(32/93)に封じ、24本ものターンオーバーを誘発したサンダーは、アーロン・ウィギンズがゲームハイの21得点、ジェイレン・ウィリアムズが20得点、5リバウンド、6アシスト、3スティール、チェット・ホルムグレンが19得点、10リバウンド、2ブロック、アイザイア・ハーテンスタインが14得点、8リバウンド、5アシスト、ルージェンツ・ドートが12得点、3スティールをマークした。

 エースのSGAことシェイ・ギルジャス・アレキサンダーはフィールドゴール成功率30.8%(4/13)、3ポイント成功率14.3%(1/7)とショットこそ不振も、15得点、5アシスト、2ブロックで勝利に貢献。

 カナダのオンタリオ州トロントで生まれ、同州のハミルトンで育ったSGAは、高校からアメリカへ渡り、名門ケンタッキー大で1年間を過ごして2018年のNBAドラフトへアーリーエントリー。

 同年のドラフト1巡目11位でシャーロット・ホーネッツから指名後にトレードされ、移籍先のロサンゼルス・クリッパーズでデビューすると、1年目は平均10.8点、2.8リバウンド、3.3アシスト、1.17スティールを記録しオールルーキー2ndチームに選出された。
 
 ただ、2019年夏にポール・ジョージ(現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)が絡んだ大型トレードでサンダーへ移籍。ジョージは直前のシーズンに平均28.0点、8.2リバウンド、4.1アシスト、2.21スティールをあげてオールスターとオールNBA1stチーム、オールディフェンシブ1stチームに選出。さらに、MVPと最優秀守備選手賞の投票では3位とキャリアの全盛期にあった。

 サンダーはこの取引で複数のドラフト指名権を手に入れ、そのひとつでウィリアムズを指名(2022年1巡目12位)しているが、当時オールスター選手のジョージと、ルーキーイヤーを終えたばかりのSGAとの実力差は明白だった。

 そんななか、21日にカナダのメディア『SPORTSNET』へ公開された記事の中で、2019-20シーズンにサンダーでSGAと共闘したデニス・シュルーダー(現デトロイト・ピストンズ)が、当時の彼とのエピソードを語った。

「シェイは(サンダー加入後に)こう言っていた。『なぜ僕がポール・ジョージ獲得のためにトレードされたのかわからない』とね。俺は『どういうことだよ?』と聞いたら『彼は僕よりいい選手ではないじゃないか』と言ってきたんだ」

“ビッグマウス”とも言える発言だが、シュルーダーはこう指摘していた。

「彼は傲慢なんかじゃない。ただ自信がとてつもないんだ。彼は自分がどれだけ努力してるかをわかってるし、それがコート上でのプレーにも現われていた。多くを語るタイプじゃないけど、誰かが彼に挑んでくると『わかった、じゃあ見せてやるよ』って感じだった」

 若手時代からSGAは、自身の能力に絶対的な自信を持っていたようだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

MVPレースのアピール材料に?ギルジャス・アレキサンダーが迫る“神様”ジョーダン以来の隠れた大記録<DUNKSHOOT> 

SGAはMVP受賞に興味なし?「勝利がすべて。勝たなければ何の意味もない」<DUNKSHOOT>

「彼が今年のMVP」ナッシュがカナダの後輩ギルジャス・アレキサンダーを称賛!「申し分のないリーダー。人間性も素晴らしい」<DUNKSHOOT>
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号