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プレーオフで攻守に躍動するランドルをエドワーズが絶賛「これ以上望むものはないくらい素晴らしい」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.05.14

ランドルは自身3度目のプレーオフで平均23.3点、5.7リバウンド、6.0アシストの活躍でウルブズを牽引している。(C)Getty Images

 今季、4年連続のプレーオフ進出を果たしたミネソタ・ティンバーウルブズは、5月13日に行なわれたカンファレンス準決勝第4戦でゴールデンステイト・ウォリアーズを117-110で下し、カンファレンス決勝進出に王手(3勝1敗)をかけた。

 ロサンゼルス・レイカーズを4勝1敗で撃破したファーストラウンドを含め、このポストシーズンで平均23.3点、5.6リバウンド、6.0アシストと、抜群の存在感を発揮しているのが、フォワードのジュリアス・ランドルだ。

 ウォリアーズとの第3戦では、自身初のポストシーズンでのトリプルダブル(24得点、12アシスト、10リバウンド)に3スティールと攻守で活躍し、第4戦でもゲームハイの31得点で勝利に貢献した。

 ウルブズのクリス・フィンチHC(ヘッドコーチ)も、第1ラウンド終了後に「彼なしではこのシリーズに勝つことはできなかった」とランドルに最大級の賛辞を贈っている。

 ランドルは昨年オフにカール・アンソニー・タウンズとのトレードでドンテ・ディビンチェンゾとともにニューヨーク・ニックスから加入。生え抜き選手のタウンズとの交換ということもあり、開幕から数か月間は、「タウンズのようにスペースをうまく使えて、ロングシュートも得意なビッグマンとは程遠い」「長期的な戦力として計算できない」といったネガティブな評価を受けていた。
 
 それを思い起こすと、カンファレンス決勝進出の立役者にまでなっているその後の順応ぶりが、改めて実感できる。
 
 自身にとってターニングポイントとなったのは、2月に股関節を負傷し、13試合を欠場したことだった。

 離脱中にチームがどのように機能しているかをベンチから観察し、学習する機会を得たことが復帰後のパフォーマンスに大きく役立ったと、ランドルは米メディア『Andscape』に語っている。

「ケガをしていた数週間の間に、チームが何を必要としているのか、どのように機能しているのか、試合に勝つために自分がどういった形で貢献できるのかをより理解することができた。ケガで離脱した時はいつも、故障前の自分よりも良い状態で復帰することに重点を置いているんだ。そこでチームメイトとシステムについて学び、アジャストし、チームのために自分ができる最高のことは何かを学んだ」

 その成果は結果にも表れた。ランドルが欠場していた13試合でウルブズは5勝8敗と負け越していたが、復帰直後から8連勝。

 もともとオールラウンダー型でバスケIQの高いランドルは、"つなぎ"としての役割を見出すと、チーム全体の連携も向上。エースのアンソニー・エドワーズのアイソレーションに頼らない、選手同士がお互いの良さを引き出せる形がより強調されるようになった。
 
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