現地時間７月６日（日本時間７日、日付は以下同）、NBAはFA（フリーエージェント）との契約が解禁され、７チームが絡んだ史上最大規模のトレードが正式に発表された。

　もともとは６月22日に合意と報じられたヒューストン・ロケッツとフェニックス・サンズのトレードがベース。その後、ドラフトやFA戦線を絡め、アトランタ・ホークス、ブルックリン・ネッツ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、ロサンゼルス・レイカーズ、ミネソタ・ティンバーウルブズが加わり、７チームで計13選手とドラフト２巡目指名権７本、金銭が絡んだものとなった。

　このトレードの主役はもちろんロケッツ。サンズからフォワードのケビン・デュラントを、ホークスからセンターのクリント・カペラを獲得したことで、豪華戦力を有することになったのだから当然だろう。

　昨季ウエスタン・カンファレンス２位の52勝30敗（勝率63.4％）を記録して５シーズンぶりのプレーオフ出場を果たしたロケッツ。だが、プレーオフのファーストラウンドでウォリアーズに３勝４敗で敗れ、１回戦で姿を消していた。
  　そこでチームは昨季のトップスコアラー（グリーン）と３＆Ｄタイプのロールプレーヤー（ブルックス）、複数のドラフト指名権と金銭を放出。代わりにリーグ史に名を残すスコアラーのデュラント、FA戦線でベテランウイングのドリアン・フィニー・スミスと契約しただけでなく、強みであるリバウンドにめっぽう強いカペラをロスターに加えたことで、グレードアップに成功した。

　なかでも最大の補強はデュラントだろう。211㎝・109㎏のサイズでガード並みのスムースなボールハンドリングとシュート力を兼備する男は、リーグ史上屈指のスコアラー。ドライブ、ジャンパー、３ポイントと難なくこなし、高い打点からアンストッパブルなプルアップジャンパーで点を奪ってきた。

　ロケッツのラファエル・ストーンGM（ゼネラルマネージャー）は、６日に発表されたリリースの中で「ケビンはコートの両エンドでインパクトを与える選手で、バスケットボールの歴史で見ても最も効率の良いスコアラーの１人。我々は昨季このチームが示した成長を喜んでいて、ケビンの持つスキルセットが問題なく（このチームと）結び付くと信じている」とコメント。