専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

日本戦は「ほとんど負けた」、「雰囲気は最悪だった」。フランス代表のヤブセレがパリ五輪を回顧、新天地ニックスでの意気込みも<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.07.31

 しかしそこで音頭を取ったのが、ベテラン格のニコラ・バトゥームとナンド・デ・コロだった。

「2人がチームをひとつにしてくれた。『これは俺たちの責任だ』とみんなを鼓舞して、『すでに起こってしまったことは仕方がない。でもここからは自分たち次第だ』とチームを奮起させたんだ」

 シェイ・ギルジャス・アレキサンダーら多くのNBAプレーヤーを擁し、グループを無敗で突破したカナダ相手の準々決勝では、「会場中が敵を応援している」と感じたそうだが、逆にその状況が「失うものはない」というハングリー精神を掻き立て、ヤブセレ曰く、チームの面々は“猛犬のごとく”強敵に向かっていった。

 この大一番を82-73で制すと、続く準決勝では、一度は敗れたドイツに73-69でリベンジを果たし、晴れて決勝の舞台に駒を進めた。

 世界中のバスケットボールファンが注目したファイナルではステフィン・カリーの華麗なシューティングショーに屈する形となったが、絶望的だった状況からV字回復して手にした銀メダルを、彼らは“勲章”だと感じたという。
 
 その勲章を胸に6年ぶりに立ったNBAの舞台が、前回のセルティックス時代とどう変わったかと聞かれると、ヤブセレは次のように答えた。

「全体的にゲームがすごく速くなったと感じた。みんな本当にボールを素早く回している。選手たちの運動能力もかなり高くなった。誰もがダンクができるようになったように感じるよ。それに、いかに効率的に動くかといったことや、スキルがゲームに影響を及ぼす度合いが強い。ほとんどの選手がリングに近づけるから、ディフェンスの重要性も増している。これらはすべて、自分がボストンにいた頃と比べて本当に変わったと思う点だ」

 ちなみにニックスの印象についても、ポジティブにこうコメントしている。

「昨シーズン、彼らと対戦した時に観察していて、とてもチームケミストリーが良い集団だと感じた。みんなのエネルギーが同じ方向を向いていて、理解度も統一されている印象を受けた。それにファンや、何よりアリーナも素晴らしい。俺の持ち味であるハードプレーを発揮して、エナジーを加味したいと思っているよ」

 番組内では、すでにブランソン&ハートと息の合った掛け合いを見せていたヤブセレ。新天地での活躍がますます楽しみだ。

文●小川由紀子

「彼が素晴らしい選手であることは間違いない。しかし…」元フランス代表指揮官が語る、エンビード帰化問題の舞台裏<DUNKSHOOT>
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    9月10日(水)発売

    定価:800円 (税込)
  • world_soccer_digest

    9月18日(木)発売

    定価:890円 (税込)
  • smash

    9月20日(土)発売

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    8月25日(月)発売

    定価:1100円 (税込)
  • slugger

    7月24日(木)発売

    定価:1100円 (税込)