のちにシャックは彼らとの関係を修復してきたこともあり、ハワードとの仲についてもこう語っていた。

「彼（ハワード）は、コビー、D-Wade（ウェイド）、ペニーと同じなんだ。俺は若い連中が最高の選手になるために刺激を与えてきた。俺は、彼らのことは好きじゃないと扱って、彼らを怒らせようとするんだ」

　なぜって、特にコビーのことだが、ドワイトやペニー、D-Wadeについても、彼らを怒らせることで、より高いレベルでプレーするとわかっているからだ。ただし、そのことについてじっくり話し合ってきた。（俺の対応によって）彼らは俺から心底嫌われていると思っていた。だから俺は『違う、そうじゃない』と伝えたのさ」
  　リーダーシップの方法はさまざまで、選手が育った環境やコーチの影響もある。“怒り”は人を大きく突き動かす感情のひとつであり、シャックはあえて嫌われ役を演じてチームメイトに刺激を与え、彼らの能力を最大限に引き出そうとしていたという。

「リーダーなら、若いスターたちへ刺激を与える方法をいろんな形で見出さなければならない。俺はそうやってきたんだ。彼（ハワード）はあと数週間で殿堂入りするから、俺もその場に行くよ」

　来月の殿堂入り式典で、ハワードが壇上に上がる際、シャックがどんな表情と言葉で称えるのか注目が集まる。

文●秋山裕之（フリーライター）

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