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NBA

今季低迷したピストンズだが、主砲グリフィンとケイシーHCは前向き「このチームは魅力的」「ファンも支持している」

秋山裕之

2020.06.12

 ところが、得られたリターンが少なすぎた。キャブズから獲得したブランドン・ナイトとジョン・ヘンソンの両ベテランは今季終了後に完全FAとなるため、実質2023年のドラフト2巡目指名権だけが手元に残るような取引となってしまった。

 その後、完全に再建へと舵を取ったピストンズはジャクソン、モリスを次々と解雇。グリフィン、ケナードも欠場が続くなか、ローズやトニー・スネルのほか、ブルース・ブラウンJr.、クリスチャン・ウッド、セコウ・ドゥンブヤ、シヴィ・マカイルークといった若手を中心に戦い、イースト13位の20勝46敗(勝率30.3%)でシーズン中断を迎えた。

 来季も契約下にいるのはグリフィン、ローズ、ケナード、ドゥンブヤのみ。スネルがプレーヤーオプション、ブラウンJr.とマカイルークもチームオプション、ソン・メイカーは制限付きFAとなるため、今夏はロースターに大幅なメスを入れる可能性があると言っていいだろう。
 
 もっとも、6月11日(日本時間12日、日付は以下同)に『AP』へ掲載された記事のなかで、グリフィンは「今季の不振の要因はあくまで健康面にある」と述べている。

「確かに、今季はがっかりさせてしまったと思う。(自分自身が)万全の状態になることはなかったし、ほかの多くの選手もほとんどの時期で健康体を維持できなかったからね。でも、このチームのロースターが魅力的ではなかったかと言われたら、俺はそうは思っていない」

 そしてケイシーHCも「ファンは今シーズンの私たちを見て、若手選手が成長し、前へと進んだと支持してくれているはずだ」とコメント。今後に向けてポジティブな面もあったと話している。

 ピストンズとしては、オールスターブレイク後に平均24.0点、9.6リバウンドとブレイクしたパワーフォワード(PF)のウッドが今夏に完全FAとなるだけに、何としてでも再契約して引き留めたいところ。ただそうなると、同じPFのグリフィンの去就が気になってくる。昨季は平均24.5点、7.5リバウンド、5.4アシストをマークし球宴にも選ばれたように、31歳のビッグマンは健康体ならばリーグ屈指の実力者であることに疑いの余地はない。
 
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