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NBA

スパーズの「歴代ベスト5」を選定!黄金期を支えた“ビッグ3”とセンターは鉄板。一方でSFはレナードではなく…

出野哲也

2020.06.16

2000年代のチームをダンカンとともに支えたのがパーカー(右)とジノビリ(左)。パーカーは07年にファイナルMVPに、ジノビリは08年にシックスマン賞とオールNBA3rdチームに選出された。(C)Getty Images

2000年代のチームをダンカンとともに支えたのがパーカー(右)とジノビリ(左)。パーカーは07年にファイナルMVPに、ジノビリは08年にシックスマン賞とオールNBA3rdチームに選出された。(C)Getty Images

【スモールフォワード】
ジョージ・ガービン

1952年4月27日生。201cm・84kg。
在籍期間:12シーズン(1974~85年)
成績:899試合、平均26.3点、5.4リバウンド、2.8アシスト

 他のポジションはみな2000年代以降のスパーズ黄金期のメンバー。SFでも14年のファイナルでMVPに輝いたカワイ・レナードを選ぶことはできるが、ここはABA時代から活躍していた“アイスマン”ことガービンを推したい。得意技はフィンガーロールという、スナップを利かせてボールを浮き上がらせる独特のシュート。「ボールが意思を持って、自らゴールに吸い込まれていく」と形容された妙技を駆使して得点を量産した。

 78年はデビッド・トンプソン(デンバー・ナゲッツ)と激しい得点王争いを繰り広げ、最終戦で73得点を挙げたトンプソンに逆転されると、直後の試合では前半だけで53点、最終的に63得点を荒稼ぎ。自ら「ドーピングしたスーパーマンみたいな気分だった」と振り返った超絶パフォーマンスで、タイトルを確定させた。以後82年まで5年間で4回得点王になり、中でも80年は平均33.1点。スパーズで年間30点以上を記録したのはガービンだけで、通算でも平均26.2点はNBA史上9位にランクされている。
 
【パワーフォワード】
ティム・ダンカン

1976年4月25日生。211cm・113kg。
在籍期間:19シーズン(1997~2016年)
成績:1392試合、平均19.0点、10.8リバウンド、3.0アシスト

 シーズンMVPに2度選ばれ、NBA史上トップ10に入る選手と見なされているにもかかわらず、ダンカンは得点やリバウンドなどのタイトルは一度も獲得していない。これは彼クラスのスーパースターにしては極めて珍しい。平均得点は5位、リバウンドは2位が2度、ブロックは3位がそれぞれ最高順位だった。それでも2000年代で、ダンカンほど勝利に貢献した選手はいなかった。5回チャンピオンになり、うち3度はファイナルMVPに輝いている。

 プレースタイルは堅実そのもので、人呼んで「ビッグ・ファンダメンタル」。レフェリーの判定に不服そうな顔を見せることはあっても、感情を乱してプレーに支障を来すことは一切なし。「勝利のためにはそんなもの必要ない」との信念から、観客受けする派手なプレーはせず、地味でも確率の高いバンクショットで着実に得点を重ねた。史上最強のPFと言われることも多いが、選手生活の後半は主にセンターでプレーしている。
 

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