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NBA

八村塁、エースとしてウィザーズを背負う覚悟!「得点とプレーメーク機会が増えるのは僕にとっていいこと」

秋山裕之

2020.07.13

 ただ、現状の戦力で考えた場合、ウィザーズの牽引役として期待がかかるのはやはり八村だろう。「得点する機会が増えると予想されるなか、ゴンザガ大でエースを務めた経験を生かせるか」と聞かれた八村は、その大役を務める責任を背負っているかのような返答をしていた。

「もちろん。ゴンザガ大だけでなく、日本代表チームでも自分が軸になっているので、得点とプレーメークの機会が増えるのは僕にとってはいいこと。僕ら若いチームにとってもすごくいい機会です。だから僕はすごく楽しみです」

 また、中断期間に約4.5kg増量した八村は、体重を増やした理由についてこう話す。

「プレーしていて感じたのは、力とかはあまり気にしてなかったんですけど、ドライブした時にコンタクトして、別に押し負けるわけじゃないんですけど、バランスを崩すことが多かった。なので、そういうところを意識して筋肉を増やそうと思いました」

 オーランドで対人練習も始まったことで、その効果も如実に表われており、「プレーしていて当たりも強くなってるな、と感じますし、動きももっと機敏になってるような気もしています」と八村は自信を覗かせている。
 
 ウィザーズはシーディングゲーム初戦となる31日のフェニックス・サンズ戦を前に、スクリメージ(練習試合)が3つ組まれている。その相手はデンバー・ナゲッツ(22日)、ロサンゼルス・クリッパーズ(25日)、ロサンゼルス・レイカーズ(27日)という、ウエスタン・カンファレンスの勝率トップ3チームだ。

 ナゲッツにはポール・ミルサップ、クリッパーズではマーカス・モリス、そしてレイカーズにはアンソニー・デイビスというフィジカルコンタクトに秀でたパワーフォワードがいるため、八村にとってはスクリメージの段階から、早速タフなマッチアップが続くことが予想される。

 だが、八村とウィザーズにとって失うものなど何もない。シーディングゲームとして行なわれる8試合は、プレーオフ進出に向けていずれもレギュラーシーズンの試合よりも重みが増す。そのなかで、与えられたチャンスを最大限に生かし、コート上でベストを尽くしたいところだ。

 どれだけチームとしてハードにプレーしようと、バスケットボールで勝敗がつくのは当然であり、多くの試合で黒星を喫してしまう可能性も十分にある。それでも、今後に向けて貴重な経験となるのは間違いないため、アグレッシブな姿勢を保持して戦い抜いてほしい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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