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NBA

『SLAM DUNK』でバスケにハマり、八村塁を手本の選手に。中国No.1プロスペクト、チュ・ミンジェンのキャリアに迫る

小川由紀子

2020.10.31

 身長197cm、体重105kgのスモールフォワードで、武器はアウトサイドシュート。さらにコート上の姿を見ていると、ほかの選手とはバネがまったく違う。強靭なフィジカルを生かしたコンタクトプレーも強みだ。

 10月18日のシーズン開幕戦では、33分のプレータイムで16得点、チームハイの8リバウンドと印象的なプロデビューを飾る。その後は押さえ込まれた試合もあり、5試合を終えた現時点で平均34.8分出場し、7.6点、5.2リバウンドと寂しい数字が並んでいるが、まだ学生からプロの世界に挑戦したばかり。しかもNBAから渡ってくるアメリカ人選手も多い現在の中国リーグは非常にタフで、ここで揉まれてこれからますます成長していくことだろう。

「学生はどうしても練習時間が限られる。けれどその分のハンデは、今後のハードワークで挽回していくつもりだ」とチュは話しているが、時間だけでなく、システマチックな練習法などすべてがプロとアマは異なる。チュはこれを、いままで未開拓だった自分の能力が開花するアドバンテージになると捉えているそうだ。
 
 そして9月には、オリンピック予選とアジアカップ予選を見据えた代表合宿にも招集された。代表チームの選手になることは、彼の夢のひとつでもある。

「代表チームのジャージーを着てプレーするのは、本当にワクワクする。これから真の代表選手になるためには、まだまだ学ぶことがたくさんあるけれど、チームには経験豊富な選手たちが大勢いる。彼らから学んでいきたい」

 現在彼は、中国でもっとも将来を期待されているヤングタレントだ。すでに知名度も抜群で、大学時代に国民的人気のバスケットボール・バラエティ番組『Dunk of China』に出演者にしたことで、一躍有名人になった。これは学生やストリートボーラー、俳優やアイドルらがチームを組んで3x3の勝ち抜きバトルを行なう番組で、この効果によって中国で女子のバスケ人気が爆発的にアップしたとも言われている。

 同番組には“リンサニティー”ことジェレミー・リン(元ニューヨーク・ニックスほか)が過去に出演していたほか、ドゥエイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)もニック・ヤング(元ワシントン・ウィザーズほか)、ユドニス・ハズレム(ヒート)と組んで競技を行なっていた。
 
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