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NBA

『SLAM DUNK』でバスケにハマり、八村塁を手本の選手に。中国No.1プロスペクト、チュ・ミンジェンのキャリアに迫る

小川由紀子

2020.10.31

 そのチュが「お手本」と語るのが、現日本代表であり、昨季ウィザーズで華々しいデビューを飾った八村だ。

「彼(八村)は僕にとってたくさんのことが学べる格好のお手本だよ。カレッジプレーヤーからプロになったという過程も含めてね」

 八村はベナン人の父と日本人の母との間に生まれ、日本の高校からアメリカのゴンザガ大へと進み、ドラフトで指名を受けてプロキャリアをスタートさせた。八村の場合はNCAAにNBAドラフトと、バスケットボール的な“格”は違うが、歩んでいるバスケ道はチュも同じだ。
 
「目指す先にはNBAがあるのか?」というのは、最近チュがよく聞かれる質問であるようだが、当面の目標はCBAでしっかりと結果を出し、代表チームで活躍することだと答える。

「これまではNBAでプレーするなんて考えてもみなかったし、実際考えている暇もない。それだけ、自分のレベルはまだNBAで通用するにはほど遠いという自覚がある。今はとにかく“地に足をつけて取り組んでいきたい”それだけだよ」

 彼のアイドルはレブロンと、自国のヒーローであるイ・ジャンリャン(元ニュージャージー/現ブルックリン・ネッツほか)。「長い間、ハイレベルなパフォーマンスをキープしていて、自分にも常に厳しい。そして若手を引っ張っていくチームリーダーであること」がその理由だという。

 本人が感じているように、プロのクラブで、プロの選手とともにトレーニングし、対戦を重ねることで、今後ますます彼のなかに眠っていた才能も引き出されていくことだろう。東京五輪では、憧れの八村との共演も実現するかもしれない。

文●小川由紀子

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