専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

「まだ1勝しただけ」初勝利にも危機感を募らせるクリッパーズのジョージとロンド「何も証明していない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.05.30

「俺たちは1勝2敗で負けている。何も証明しちゃいないんだ。それに(優勝争いの)有力候補にも入っていないし、ディフェンディング・チャンピオンでもない。俺たちはまだ何も証明できていないんだよ」

「だからこの先も好調をキープしていかなければならない。このシリーズを制さなければいけないんだ。まだ1勝しかしていない。第4戦に勝利してLAに戻って、ホームコート・アドバンテージを取り戻してみせる。今はまだ1勝のみで、何も示せていないんだ」

 逆境を乗り越えるべく戦うクリッパーズにとって、今季途中にアトランタ・ホークスからトレードで加入したロンドの存在は大きいだろう。2008年にボストン・セルティックス、昨季ロサンゼルス・レイカーズで優勝を経験したベテラン司令塔は、ジョージの意見に賛同している。

「物事が悪化したとしても、戦わなきゃならない。今夜このチームは、19点差をつけられても試合に集中していた。それはプレーオフにおける最も大きな障害のひとつだと思う。僕らは何も特別なことを成し遂げてはいない。この試合には勝ったけど、明日また映像を見直して、次戦に向けてどう修正すべきかを見ていく。今夜と同じプレーができるといいね」
 
 ロンドはこの試合、ダラスのファンからボールを持つたびに盛大なブーイングを浴びていた。というのも、2014年12月にトレードでマーベリックスへ加入したが、リック・カーライル・ヘッドコーチとソリが合わず、翌年夏に退団していたからだ。だが、その後複数チームを渡り歩いた末に昨季レイカーズで貴重な役割をこなし、2度目のチャンピオンリングを手にしている。

「これが僕の生き抜く道なんだ。キャリアを通して、自分のことを疑う人たちと対峙するのは大好きさ。ここにいた時に上手くいかなかったとしても、僕はゲームに出ている。この位置から這い上がることができたし、(昨年は)チャンピオンシップも手にすることができた。僕は今、ここにいるチームメイトたちにフォーカスしている。このチームは1勝した。今はまだそれだけのこと」

 現地30日に行なわれるシリーズ第4戦。クリッパーズが勝利すれば2勝2敗のタイへと戦績を戻すことができるものの、敗れれば1勝3敗でシリーズ突破に王手をかけられてしまうだけに、クリッパーズにとってはマストウィンゲームとなる。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号