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NBA

小さくても戦えることを証明した男たち!NBA歴代“スモールチーム”を選定<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.08.28

【スモールフォワード】
ポール・アリジン

1928年4月9日生(2006年12月12日没)。193cm・86kg
キャリアスタッツ:713試合、平均22.8点、8.6リバウンド、2.3アシスト

 NBAでジャンプショットを武器とした最も初期の選手の1人。50年にフィラデルフィア(現ゴールデンステイト)・ウォリアーズに入団し、朝鮮戦争による兵役で全休した2年間を除き、引退するまで10年間毎年オールスターに選出された。

 52年に1674点、57年は1817点をあげて得点王のタイトルを獲得。現役最終年の61-62シーズンも平均21.9点はリーグ12位と、まだ33歳で十分に余力を残していたが、引退してIBM(IT企業)へ入社。その理由がプロリーグでプレーするより、ずっと給料が良かったから……というあたりに、当時のNBAが未成熟だった状況が窺える。

 71年にリーグ創設25周年記念で選出されたオールタイムチーム(引退していた選手が対象)の10人にも選ばれた。50年代のNBAは今より全体的に身長が低かったので、193cmのアリジン以外にも、現代の基準では低身長のSFは少なくなかった。50年代後半から60年代後半にかけて活躍したクリフ・ヘイガンも193cm。60年代のスーパースター、エルジン・ベイラーも196cmだった。
 
【パワーフォワード】
チャールズ・バークレー

1963年2月20日生。198cm・114kg
キャリアスタッツ:1073試合、平均22.1点、11.7リバウンド、3.9アシスト

 公称の198cmはかなり盛った数字で、自身も本当は194~195cmだと認めている。その数字が信じ難いほどリバウンダーとしての才能は傑出しており、3年目の86-87シーズンは平均14.6本でリーグ1位。ルーキーシーズンを除いて10本未満の年はなかった。

 上背こそないが、「冷蔵庫」と言われたほどの横幅と力強さを誇り、その体型から想像できない機敏さも兼ね備えていた。2年目から11年連続平均20点以上、シクサーズからフェニックス・サンズへ移籍した92-93シーズンには25.6点、12.2リバウンドをあげてMVPを受賞した。

 現在『TNT』の「Inside the NBA」で共演中のシャキール・オニールも「どんなに背が高くても、サイズのある選手でも彼を止められなかった」と賞賛している。鼻っ柱の強さも相当でトラブルも少なくなかったが、裏表がなく愛嬌のある性格で人気を集めた。

 ウォリアーズで活躍中のドレイモンド・グリーンもバークレー同様、公称198cmより小さいと見られるが、卓越したフィジカルとIQを武器にトップ選手に上り詰めた。
 
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