■レフェリーの采配問題
これは今大会最大のスキャンダルといってもいい。
NBAや五輪の試合ではあり得ないようなジャッジミスが、一度のみならず何度も発生。何人もの選手やコーチが、「普段はレフェリーについて苦情を言うことはないのだが…」と前置きして、不満をぶちまける事態となった。
例えばグループBのドイツ対リトアニア戦(109-107)では、第3クォーター の終盤、ドイツのヘッドコーチが受けたテクニカルファウルに対してリトアニアに与えられるはずのフリースロー1本が忘れられるという件が発生。
リトアニアベンチはすぐさまアピールするも、審判団は取り合わず。試合後FIBA に抗議を申し入れたが「60分以内という規定を経過していた」という理由で反故にされた(ギリシャの報道では、この試合を担当した審判団3人は、その後この大会からは締め出されたとのこと)。
トルコ対ジョージア戦では、選手同士の口論の間ゲームクロックが止まっておらず、「失われた22秒」についてトルコが抗議を申し入れた。
普段は冷静なフランスのヴァンサン・コレHCも、試合中の不可解なジャッジについて、会見の席で「バスケットボールは、選手たちが(ゲームを)決めることができてこそ、素晴らしい競技になるのだ!」とテーブルを叩いてまくしたてる場面もあった。
オーバータイムに持ち込んだ末に勝利したラウンド16のトルコ戦でも、第4クォーター残り12秒でティモテ・ルワウ・キャバロがアンスポーツマンライク・ファウルを取られたが、彼は試合後、「この大会での審判にはどのチームの選手も不満で一杯だ。まったく安定していない」と公に苦言を呈している。
スペイン対フランスの決勝戦でも、スペインのルディ・フェルナンデスが24秒ギリギリで放ったスリーポイントがリムに当たっていたにもかかわらず、審判は24秒バイオレーションをコール。
加えて、「これは決勝なんだぞ! 間違いは許されない!」と猛抗議したセルジオ・スカリオロHCはテクニカルファウルの処分に。結果的にその不当な判定が、彼らにプラスのモチベーションを与えることとなったのだが…。
FIBAの国際大会で笛を吹けるのは、FIBAチャンピオンズリーグやヨーロッパカップを主戦場としている審判たちで、よりハイレベルなユーロリーグの審判たちは、FIBAが敵対しているリーグということで権利がない。
よって、普段からハイレベルの戦いに慣れていないことが、関係者からも指摘されている。イタリア代表のニコラ・メッリも「FIBAは改善策を講じるべき」とコメントしていた。来年のワールドカップへの問題提起となったことを祈るばかりだ。
文●小川由紀子
これは今大会最大のスキャンダルといってもいい。
NBAや五輪の試合ではあり得ないようなジャッジミスが、一度のみならず何度も発生。何人もの選手やコーチが、「普段はレフェリーについて苦情を言うことはないのだが…」と前置きして、不満をぶちまける事態となった。
例えばグループBのドイツ対リトアニア戦(109-107)では、第3クォーター の終盤、ドイツのヘッドコーチが受けたテクニカルファウルに対してリトアニアに与えられるはずのフリースロー1本が忘れられるという件が発生。
リトアニアベンチはすぐさまアピールするも、審判団は取り合わず。試合後FIBA に抗議を申し入れたが「60分以内という規定を経過していた」という理由で反故にされた(ギリシャの報道では、この試合を担当した審判団3人は、その後この大会からは締め出されたとのこと)。
トルコ対ジョージア戦では、選手同士の口論の間ゲームクロックが止まっておらず、「失われた22秒」についてトルコが抗議を申し入れた。
普段は冷静なフランスのヴァンサン・コレHCも、試合中の不可解なジャッジについて、会見の席で「バスケットボールは、選手たちが(ゲームを)決めることができてこそ、素晴らしい競技になるのだ!」とテーブルを叩いてまくしたてる場面もあった。
オーバータイムに持ち込んだ末に勝利したラウンド16のトルコ戦でも、第4クォーター残り12秒でティモテ・ルワウ・キャバロがアンスポーツマンライク・ファウルを取られたが、彼は試合後、「この大会での審判にはどのチームの選手も不満で一杯だ。まったく安定していない」と公に苦言を呈している。
スペイン対フランスの決勝戦でも、スペインのルディ・フェルナンデスが24秒ギリギリで放ったスリーポイントがリムに当たっていたにもかかわらず、審判は24秒バイオレーションをコール。
加えて、「これは決勝なんだぞ! 間違いは許されない!」と猛抗議したセルジオ・スカリオロHCはテクニカルファウルの処分に。結果的にその不当な判定が、彼らにプラスのモチベーションを与えることとなったのだが…。
FIBAの国際大会で笛を吹けるのは、FIBAチャンピオンズリーグやヨーロッパカップを主戦場としている審判たちで、よりハイレベルなユーロリーグの審判たちは、FIBAが敵対しているリーグということで権利がない。
よって、普段からハイレベルの戦いに慣れていないことが、関係者からも指摘されている。イタリア代表のニコラ・メッリも「FIBAは改善策を講じるべき」とコメントしていた。来年のワールドカップへの問題提起となったことを祈るばかりだ。
文●小川由紀子
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