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NBA

初のNBAオールスター選出を果たしたジャクソンJr.。ウォリアーズの“親友”と学生時代から続く固い絆<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.02.05

 高校時代はそれほど彼の才能は抜きん出ていたが、咋季のMIP投票では1年遅れてNBA入りしたプールが4位、ジャクソンJr.が10位。順位は逆転したとはいえ、揃ってランク入りしていたというのはなかなかに感慨深い。

 その昨プレーオフでは、117-116という激戦をウォリアーズが制した第1戦で、2人は3ポイントシュートを応酬する見せ場を作った。プールは5本を沈めて31得点、ジャクソンJr.は6本を決めて33得点と、互いにベストパフォーマンスを発揮したあと、2人はテキストメッセージをやり取りして健闘を称え合ったそうだ。

 ラ・ルミエールを卒業後、ジャクソンJr.はミシガン州大、プールはミシガン大と、同じ州のライバル校に進学した2人は大学時代も地区大会などで対決。普段から頻繁に連絡を取り合っているという彼らは、今でもオフになるとプールのいるカリフォルニアに集合して、一緒にワークアウトを敢行している。そんな時、ワークアウトのプログラムを作成するのはプールの役目で、自由奔放なスタイルの彼から、ジャクソンJr.は刺激を得ているという。
 
 ちなみにジャクソンJr.はラップの才能にも秀でていて、『Suddenly.』というタイトルのアルバムもリリースしている。ウォリアーズは彼のそのアルバムを、昨季のプレーオフ1回戦の会場で流すプレイリストに加えていたそうだ。

 お世辞抜きにジャクソンJr.の音楽の才能に惚れ込んでいるというプールは、「マジでファンなんだ。あいつはブラザーだ。だから、何があっても応援する。イマイチだなと思ったら正直にダメ出しするけど、本当にナイスなんだ」とアルバムについてコメントしている。

 夜な夜な夢を語り合ったルームメイト同士が、ともに励まし合いながら、NBAのトップチームで奮闘している。先にチャンピオンリングを手に入れたのはプールだったが、オールスターはジャクソンJr.が一足先に体験することになった。

 しかしきっと2人は、そんな相手の活躍を自分のことのように喜びながら、それをモチベーションにしてさらに前進していくのだろう。ソルトレイクシティの会場にも、ジャクソンJr.に声援を送るプールの姿があるかもしれない。

文●小川由紀子
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