ホークスはスナイダー新HC就任後の15試合で７勝８敗、直近20試合では10勝10敗と勝率５割前後を推移。大崩れこそないものの、チームの勢いを加速させるような連勝には至っていない。

　レギュラーシーズン残り６試合で、プレーオフ自動出場圏内の６位以上まで順位を上げることは難しい状況だが、マレーは「僕は逆境が大好きなんだ」と、自信を覗かせている。

「このロッカールームにいる選手たちも、逆境を好んでいると思っている。逆境というのは最高の人間を作り上げる気がするんだ。僕たちはこれからも戦い続けていかなきゃならない。アトランタ・ホークスとして良い時も悪い時もフォーカスしていく。さっきも言ったけど、逆境というのは素晴らしいことであり、今夜はそれを見せつけることができた。僕らは戦い抜いた。最高のチームを相手に見事な勝利を飾ったのさ」
  　ホークスは一昨季のプレーオフでカンファレンス・ファイナルまで勝ち上がったものの、昨季はマイアミ・ヒートの前にファーストラウンドで敗退。だがイースト９位からプレーイン・トーナメントで２連勝を飾って、第８シードの座を勝ち取った経験がある。

　今季は新加入のマレーをはじめ、ヤングやボグダノビッチ、ベイといった爆発力のある選手を複数擁している点も、相手からすれば脅威なのは間違いない。

　残り６試合でどこまで順位を上げてプレーイン・トーナメントへ参戦することになるのか。そしてその一発勝負を制してプレーオフへ駒を進めることができるか。終盤戦の戦いから目が離せない。

※プレーイン・トーナメント＝レギュラーシーズン終了時点でカンファレンス７～10位の４チームが出場。初日に①７位vs８位、②９位vs10位が対戦し、①の勝者がプレーオフ第７シードを獲得。①の敗者は②の勝者と戦い、勝った方が第８シードとしてプレーオフに進む。

文●秋山裕之（フリーライター）