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バスケW杯

【バスケW杯】クラークソンに加えBリーグ戦士も躍動。「近年最強のロスター」フィリピン代表が挑むアジア最強への道<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.08.21

 フィリピンの血を引くクラークソンだが、代表入りには紆余曲折があった。

 最初にフィリピン代表がクラークソンに興味を示したのは彼が19歳だった2011年の時だったが“16歳までにパスポートを取得していない場合は、国籍として認められない”というFIBAのルールにより、16歳以降にパスポートを取得していたクラークソンは、帰化の手続きをとる必要があった。

 無事に資格が整い、クラークソンが同国代表として初めてコートに立ったのは、2018年のアジア大会の時。この大会では、フィリピン代表団の旗手も務めている。

 グループリーグでは、のちに優勝国となる中国との対戦で、ゲーム最多の28得点をマーク。81-82と、勝利まで1バスケットという接戦を演じる原動力となった。

 準々決勝で韓国に敗れた後は、順位決定戦で日本と対戦すると、ここでもチームハイの9アシストをあげるなど活躍。113-80で快勝し、フィリピンは5位で大会を終えた。
 
 今大会に向けては、昨年夏のアジア2次予選、対レバノン戦とサウジアラビア戦に出場。どちらもゲームハイの27得点、23得点をそれぞれ記録している。

 今大会の決勝ラウンドの舞台であるマニラのモール・オブ・アジアアリーナで行なわれたサウジアラビア戦では、ハーフライン付近から超ロングショットを決めて、会場に大興奮を巻き起こした。

 8月7日、マニラに到着したクラークソンは「またこのチームでプレーできることにワクワクしている」とコメント。

 フィリピン代表のチョット・レイエスHCは「これまでの準備期間では、我々の攻撃は、我々が求めるだけのスムースさや完成度に欠けていた。その大きな理由が、彼を中心としたオフェンス構想であるのに、肝心な本人が不在だったからだ」と語り、高いバスケットボールIQや、ハイレベルな戦いでの経験値を持つ彼の順応はイージーである反面、彼なしで約1か月間のトレーニングキャンプをこなした後でのチームメイトとのケミストリー面を懸念要素に挙げていた。
 
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