「このチームにはエゴがほとんどない。みんな勝ちたい。それがゴールだ。ロッカールームの内外で勝ちたいと思っている。もちろん、新しいチームに来て適応し、先頭に立ってリードするための信頼を得るにはアジャストが必要だ。でも、僕は素晴らしい仲間たちと一緒だから簡単だった」

　ペイサーズＯＢで、現在は米スポーツ専門局『ＥＳＰＮ』でＮＢＡアナリストを務めるジェレイン・ローズ氏はキーマンとなっているブログドンの働きと落ち着きぶりを称賛する。

「彼らはオラディポなしで好成績を維持している。マルコム・ブログドンはとても成熟している。私がゲームを見る時、彼のことを何と呼んでいるか分かるかい？　ブログドン“上院議員”だ。彼は周りの選手たちに比べて15歳年上のようだ」
  　現在、オラディポはペイサーズ傘下のＧリーグチーム、フォートウェイン・マッドアンツで調整を続けている。明確な復帰時期は設定されていないが、当然エースが戦列に戻ればチームに変化が生じる。ブログドン、ラム、ウォーレン、サボニス、ターナーのスターティング５に手を加えるか、オラディポをスーパーサブに回すか、起用法がひとつのポイントになるだろう。それでも、ブログドンはポジティブにエースの復帰を待つ。

「僕らの個性、プレースタイルは実にマッチする。ヴィク（オラディポの愛称）はオールスター選手だ。エリートが戻ってくるんだから、シュートを打つ必要があるし、ボールに触る必要もある。リーダーとして意見もするだろう。ただそれらはきっと僕らをあらゆる分野でもう一段階上のレベルに連れていってくれるはずだ」

　12月22日のバックス戦では、昨季ＭＶＰのヤニス・アデトクンボ擁するリーグ首位のバックスに89－117で敗れ、地力の差を見せつけられた。ただ、オラディポ不在の状態を考えればペイサーズも伸びしろは残しており、ネガティブになる必要はないだろう。ブログドンらとオラディポが融合し、イースタンのトップ３に食い込めるか。ペイサーズの進化に期待がかかる。

構成●ダンクシュート編集部

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