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NBA

血栓で今季終了のウェンバンヤマへデュラント、ディーオウらがメッセージ「バスケ界全体が応援している」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.02.24

 実際に、このような血栓がアスリートに発症するケースは稀だと医師は語っているが、重量挙げや競泳選手といった肩を酷使する競技で見られることがあるそうだ。バスケットボールでもシュートやパスでは肩をよく使うが、プレー中に受けた衝撃によって静脈中に発熱が起こり、それが圧迫して血栓を引き起こした可能性は考えられるとの見解だった。

 治療についてだが、主に抗凝固剤を用いて、なにより休息が必要であるとのこと。軽いものなら発症から数日でプレーに復帰できる場合もあるようだが、レギュラーシーズンいっぱい、つまりは数か月の欠場がすでに決定しているということは、ある程度の大きさの血栓である可能性もあると医師は私見を述べている。

 いずれにしても、血栓になりやすい傾向の体質がどうかなどが徹底的に検査されることになるから、このような若い年齢でキャリアの早い時期にその機会を得たことは、今後のキャリアを考えればポジティブだったとも言える。

 チームは、この知らせを受けた日の夜、ホームでのフェニックス・サンズ戦に臨んだ。試合前の会見でミッチ・ジョンソン暫定HC(ヘッドコーチ)は、次のように今回の経過を明かしている。
 
「オールスターゲームから戻った時、ヴィック(ウェンバンヤマ)は腕に異変を感じた。彼がそのことをスパーズのメディカルスタッフに伝え、詳しい検査が行なわれた。それにより今回の件が判明した。

 私は医者ではないが、彼の健康やバスケットボールの将来について長期的に影響を及ぼすものではないと理解している。来シーズンにはカムバックできるはずだ」

 そしてスパーズのチームメイトたちは、一丸となって奮起し、120-109でフェニックス・サンズを下した。

 ベンチスタートから15得点と奮戦したスモールフォワードのケルドン・ジョンソンは、試合後の会見で「ヴィックは僕らにとってとても大切な選手。だからこのニュースを聞いて、僕らの士気は一層高まった。この勝利を手にするために、いつも以上にモチベーションが上がっていた。それこそ、彼が僕らに望んでいたことだと思うからね」と、ウェンビーのためにチームがいつも以上の熱量で戦ったと語っている。
 
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