またこの年から、試合中はオールスター用の特別なジャージではなく、各々が所属する球団のユニフォームを着用して戦うように。この趣向は02年まで続いた。

　このように盛り上がりを見せていた90年代のオールスターではあったが、少しずつ暗い影も差すようになっていた。96年にはマローンが「オールスターなんかに出るより、家族とゆっくり過ごしたい」と発言して批判を浴びたが、過去に何度も出場している選手にとっては、名誉とは感じられなくなってきたのは本音だった。
  　98年にはスター選手が参加しなくなっていたスラムダンク・コンテストが、ファンの関心の低下を理由に中止。翌99年はロックアウトの影響で開幕が２月までずれ込んでしまい、大会そのものが初めて中止に追い込まれてしまった。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2017年４月号掲載原稿に加筆・修正。

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