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NBA

八村がアデトクンボを苦しめるも…一歩及ばずウィザーズ3連敗

秋山裕之

2020.02.26

キャリアハイとなる55得点を叩き出したビールは、敗れたもののプレーオフに向けて手応えを感じたという。(C)Getty Images

キャリアハイとなる55得点を叩き出したビールは、敗れたもののプレーオフに向けて手応えを感じたという。(C)Getty Images

 オーバータイムで先手を取ったのはバックス。R・ロペスのショットで先制点をあげるも、残り3分58秒に八村が長距離砲を突き刺しウィザーズが逆転。その後ビールが5連続得点を奪い、1分57秒の時点で4点のリードを奪う。

 ところが、フリースローでシュートタッチを取り戻したミドルトンが次々とショットをねじ込み、残り31.2秒に決勝弾となる3ポイントをヒット。バックス最後の9得点を1人で叩き出し、熱戦に終止符を打った。

 ウィザーズの粘りに遭い、土俵際まで追い込まれたバックスだったが、最後は137-134で勝利。ミドルトンが40得点、5リバウンド、5アシスト、3スティールと退場したアデトクンボの穴を埋めれば、ブレッドソーは23得点、7リバウンド、10アシストのダブルダブル、ロペスは11得点、3ブロック、マシューズも10得点と活躍。ベンチからはジョージ・ヒルが14得点、ドンテ・ディビンチェンゾも12得点、10リバウンドと援護した。

 アデトクンボは24分51秒のプレータイムで22得点、14リバウンドを記録した一方で、今季ワーストタイとなる8ターンオーバーに加えファウルアウト。決して本調子とは言えないパフォーマンスに終わった。
 
 対するウィザーズは、ビールが連夜のキャリアハイ更新となる55得点と大爆発。ネイピアーが27得点、7アシスト、イシュ・スミスは13得点、7アシスト、イアン・マヒンミは10得点をマークした。

 八村は両軍最多となる46分6秒出場し、12得点、4リバウンド、2アシスト、1スティールを記録。FG成功率33.3%(4/12)、3ポイントは2本放って1本成功、フリースロー成功率は75.0%(3/4)と、得点面ではあまり貢献できなかったものの、アデトクンボへのディフェンスにおいて、ゲームに大きなインパクトを残したと言っていいはずだ。

 バックスとは3月21、27日と、今季はあと2度の対戦が残っている。そしてこの試合、ビールはプレーオフ1回戦で激突することを見据えていたという。

「俺の頭のなかでは、俺たちがファーストラウンドで彼らとマッチアップすることを見ている感じだった。そう、これは俺たちから彼らへのメッセージだったのさ」

 ビールは試合後に地元メディア『The Washington Post』のキャンディス・バックナー記者へそう語っていた。勝利には一歩及ばなかったものの、リーグ最強の相手に接戦を演じたことで、手応えを掴んだに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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