マーケット大初優勝メンバーだったリー(トーナメント最優秀選手も受賞)、ボー・エリス(元デンバー・ナゲッツ)、ホワイトヘッドらは全員NBA入りしたが、目立った活躍はできず。ジム・ボイランも当時のチームの一員で、1978年のドラフト4巡目でサンディエゴ(現ロサンゼルス)・クリッパーズに指名されるも、ロースター入りは果たせなかった。しかしその後指導者として出世し、ブルズのHCなどを歴任。2016年にはキャブズのアシスタントコーチとして、リーグ制覇の一助となった。
1980~90年代は7度のトーナメント出場にとどまり、NBAで長く活躍する選手もあまりいなかったが、そのなかで光っていたのが“ドック”ことグレン・リバースだ。敏捷なPGは在学中の1982年に世界選手権(現ワールドカップ)のMVPに選ばれ、卒業後はアトランタ・ホークスやニックスなどで活躍。引退後はHCに転身し、2008年に名門ボストン・セルティックスを22年ぶりの優勝に導くと、現在もクリッパーズで指揮を執っている。
マーケットが久しぶりに全国的な注目を浴びたのは、2003年のトーナメント。26年ぶりにファイナル4まで駒を進め、準々決勝ではウェイドが大会史上5人目のトリプルダブル(29得点、11リバウンド、11アシスト)を達成した。
トム・クリーンHCの熱心な勧誘でマーケットに入学したウェイドは、2年時の2002-03シーズンには年間710点の学校記録をマーク。マイアミ・ヒートを3度の優勝に導き、NBA史上に残る名選手となった現在でも「マーケット大は俺の人生の重要な一部」として、資金援助など様々な形で母校と関わっている。
その後もジミー・バトラー(ヒート)を筆頭に、ウェスリー・マシューズ(バックス)、ジェイ・クラウダー(ヒート)といった好選手を輩出。この3人はいずれもしぶといディフェンスを売りとし、また近年では珍しくアーリーエントリーすることなく、4年生になるまで大学にとどまり続けた。
スティーブ・ノーバックも同じように4年間大学に通って卒業したが、プレースタイルは彼らと異なり、ビッグマンでありながらアウトサイドシュートを得意とする“ストレッチ4”タイプ。2016年ドラフトの1巡目18位でデトロイト・ピストンズに指名されたヘンリー・エレンソンもノーバックと同系統の選手だが、伸び悩みが続いている。
2006年以降は8年連続でトーナメントに進出し、2013年には準々決勝まで進出。その後は3年続けて出場を逃したものの、2018-19シーズンはランキングで7年ぶりに10位以内に入るなど、現在は復調傾向にある。
文●出野哲也
※『ダンクシュート』2016年10月号掲載原稿に加筆・修正。
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1980~90年代は7度のトーナメント出場にとどまり、NBAで長く活躍する選手もあまりいなかったが、そのなかで光っていたのが“ドック”ことグレン・リバースだ。敏捷なPGは在学中の1982年に世界選手権(現ワールドカップ)のMVPに選ばれ、卒業後はアトランタ・ホークスやニックスなどで活躍。引退後はHCに転身し、2008年に名門ボストン・セルティックスを22年ぶりの優勝に導くと、現在もクリッパーズで指揮を執っている。
マーケットが久しぶりに全国的な注目を浴びたのは、2003年のトーナメント。26年ぶりにファイナル4まで駒を進め、準々決勝ではウェイドが大会史上5人目のトリプルダブル(29得点、11リバウンド、11アシスト)を達成した。
トム・クリーンHCの熱心な勧誘でマーケットに入学したウェイドは、2年時の2002-03シーズンには年間710点の学校記録をマーク。マイアミ・ヒートを3度の優勝に導き、NBA史上に残る名選手となった現在でも「マーケット大は俺の人生の重要な一部」として、資金援助など様々な形で母校と関わっている。
その後もジミー・バトラー(ヒート)を筆頭に、ウェスリー・マシューズ(バックス)、ジェイ・クラウダー(ヒート)といった好選手を輩出。この3人はいずれもしぶといディフェンスを売りとし、また近年では珍しくアーリーエントリーすることなく、4年生になるまで大学にとどまり続けた。
スティーブ・ノーバックも同じように4年間大学に通って卒業したが、プレースタイルは彼らと異なり、ビッグマンでありながらアウトサイドシュートを得意とする“ストレッチ4”タイプ。2016年ドラフトの1巡目18位でデトロイト・ピストンズに指名されたヘンリー・エレンソンもノーバックと同系統の選手だが、伸び悩みが続いている。
2006年以降は8年連続でトーナメントに進出し、2013年には準々決勝まで進出。その後は3年続けて出場を逃したものの、2018-19シーズンはランキングで7年ぶりに10位以内に入るなど、現在は復調傾向にある。
文●出野哲也
※『ダンクシュート』2016年10月号掲載原稿に加筆・修正。
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