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NBA

“オーフォーズ”を中心に連覇を成し遂げたフロリダ大。ガード不作のなかでもジェイソン・ウィリアムズ、ビールらが奮闘【名門カレッジ史】

出野哲也

2020.06.22

 2000年の準優勝後は、5年連続で2回戦の壁を越えられなかったゲイターズだが、2006年はジョアキム・ノア、アル・ホーフォード、ブリューワーの2年生トリオ(2004年に入学したので“オーフォーズ”と呼ばれた)が中心になって順調に勝ち進む。4点差だった3回戦のジョージタウン大戦を除けば、UCLAとの決勝も含めすべて2桁得点差をつけ、念願の全米王座にたどり着いた。

 ノアは決勝戦での新記録となる6ブロックをマークし、ファイナル4の最優秀プレーヤーに選出。この年のフロリダ大はフットボール部も全国優勝を果たしており、同一年でのダブルタイトルは史上唯一の快挙である。

 オーフォーズはそのままNBA入りしてもおかしくなかったが、予想に反して3人とも大学にとどまる。翌年はランキング1位でトーナメントに臨むと、準決勝で前年の雪辱に燃えるUCLAを返り討ち。決勝ではグレッグ・オーデン(元ポートランド・トレイルブレザーズほか)とマイク・コンリー(ユタ・ジャズ)擁するオハイオ州大を下し、見事に連覇を飾った。

 大会最優秀選手にはブリューワーが輝き、同年のドラフトではホーフォードが3位でアトランタ・ホークス、ブリューワーが7位でミネソタ・ティンバーウルブズ、ノアが9位でシカゴ・ブルズに入団。NBA入り後、ホーフォードはオールスターに5回選出、ノアは2014年に最優秀守備選手賞に選ばれたが、リーグ制覇を経験しているのは3人のうちブリューワー(2011年/ダラス・マーベリックス)だけだ。
 
 そのほか、2015年にはデイビッド・リーとマリース・スペイツ(この2人もビッグマン)も、ゴールデンステイト・ウォリアーズで頂点に立っており、近年のフロリダ大OBは高い確率でチャンピオンリングを所有している。

 その後もチャンドラー・パーソンズやビールを擁し、トーナメントで安定した成績を収めると、2014年には再びファイナル4に進出。しかし翌2014-15シーズンは17年ぶりのレギュラーシーズン負け越しを喫し、ドノバンはNBAオクラホマシティ・サンダーのHCとなるために同年限りで退任した。ビールはもうすぐ通算得点でフロリダ大OBのトップに立ちそうだが、彼以降NBAでスターとなるような選手を送り出せていないのも気になるところだ。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2016年11月号掲載原稿に加筆・修正。

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