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NBA

3球団でファイナル進出3回。NBAで名を残す術を示したエリック・スノウの功績【NBA名脇役列伝・後編】

出野哲也

2020.06.24

■引退後はリーダーに関する著書を出版して好評を博す

 冒頭に記した通り、コミュニティ活動に対する意識の高かったスノウは、自ら財団を設立して様々な慈善活動に携わってきた。現役時代はアシストとスティール1回につき20ドルを寄付していたが、引退後も故郷のオハイオ州カントンに100万ドルを寄付するなど、他人のために財をなげうつ姿勢は昔から変わっていない。

 一方で、選手会の副会長を5年間務めた経験を生かし、10年にはリーダーシップをテーマとした著書も出版している。「自分が後世に残せるものは何だろうかとずっと考えていた。現役時代から頭に浮かんだことを書き留めていて、それをまとめたのがこの本なんだ」と語るスノウ。アイバーソンやレブロン、ブラウンHCへのインタビューも収録したこの本は、コート上で抜群の統率力を発揮していた者ならではの示唆に富んだ内容で、評判も上々だという。
 
 表面的な成績だけを見れば、スノウは一流選手とは呼べないかもしれない。だが、その献身的なディフェンスや卓越したリーダーシップなど、数字に残らない面において、これほど貢献度の高かった選手も珍しいだろう。引退後も堅実な道を歩むスノウは、NBAにおいて、そして人生において名を残すには、実に様々な方法があるということを教えてくれている。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2013年7月号掲載原稿に加筆・修正。

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