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NBA

優秀な人材を多く輩出するも“プレップ・トゥ・プロ”時代を締める打ち上げ花火は不発に【NBAドラフト史|2005年】

大井成義

2020.07.24

 1位指名候補が比較的地味な選手だったこともあり、この年のドラフトに関して話題となっていたのは「上位指名は誰か」ではなく、「NCAAトーナメントで優勝したノースカロライナ大から何人選ばれるか」、それに「レイモンド・フェルトン(ノースカロライナ大3年)、デロン・ウィリアムズ(イリノイ大3年)、クリス・ポール(ウェイクフォレスト大2年)という3人の傑出したポイントガード(PG)のうち、誰が最高順位で選ばれるか」、そして「最後の高校生トップ指名選手は誰か」といった、どちらかと言えば二次的な事柄だった。

 ドラフト当日、『ニューヨーク・タイムズ』紙は“NBAドラフトはハイスクールスターの道を締め切った”と題された記事を掲載し、最後の高校生トップ指名選手は、ジェラルド・グリーン(ガルフショアーズ・アカデミー高)だろうと推測している。
 
■高校生で指名されたのは、前年を下回るわずか3人

 ロッタリーから約1か月後の6月28日、2005年NBAドラフトはニューヨークのマディソンスクエア・ガーデン内にあるザ・シアターで開催された。

 1位指名権を持つバックスは、大方の予想通りボーガットを指名。ボーガットは5年ぶりの大学生1位指名選手となり、同時にオーストラリア人初のドラフト1位指名選手となった。

 ボーガットを筆頭に、海外出身選手は全ドラフト指名選手60人の3割となる19人を数え、その数は2016年になると半数近い28人まで増えている。前出の通り、2000年代前半はリーグが一気に国際化を遂げた時代でもあった。

 ノースカロライナ大からは、1巡目14位以内に4人の選手が指名された。ライバルである名門デューク大が1999年の1巡目に4人の指名選手を輩出しており、それ以来の大量指名である。指名されたのは、マービン・ウィリアムズ(1年/2位ホークス)、フェルトン(5位ボブキャッツ)、ショーン・メイ(3年/13位ボブキャッツ)、ラシャード・マッキャンツ(3年/14位ウルブズ)。
 

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