新天地で迎えた翌2018-19シーズンは、ティム・ハーダウェイJr.がシーズン途中でダラス・マーベリックスに移籍した後の得点ラインを支え、平均14.8点をマーク。チームのトップスコアラーとなり、オフにユタ・ジャズに移籍した。
NBAキャリア5シーズンの成績は、300試合(うち165試合で先発)に出場し、平均23.9分のプレータイムで11.0点、2.9リバウンド、3.8アシスト。
そして今季、初めて参戦した欧州バスケでは、開幕戦からスターターとして出場。2節のズーキヤ戦ではフルタイムに近い40分間コートに立って32得点、6リバウンド、6アシストを記録するなど、国内リーグでの連戦連勝に貢献していた。
ジャルギリスには、ムディエイがルーキーイヤーにナゲッツで共闘したフランス人センターのジョフリー・ラバーンも在籍。 ビッグマンとのコンビネーションも悪くなかったが、ユーロリーグでは開幕9連敗と低迷したチームのテコ入れの意味もあり、袂を別つこととなった。
サクラメントとの10日間契約が終わったあとはまた無所属になる可能性もなくはないが、これまで自分の力で道を切り開いてきた彼なら、この先も活躍の場を見つけることだろう。
幼少時からアメリカで育ってはいるが、常に自分のルーツがアフリカにあることを忘れず、私服でも赤・黄・緑のアフリカンカラーを使ったようなアフリカンファッションを身につけているムディエイ。バスケットボール・ウィズアウトボーダーズ in アフリカや、同じコンゴ出身のディケンべ・ムトンボ(元アトランタ・ホークスほか)が開催するバスケットボールキャンプ、NBAアフリカゲームなどにも積極的に参加している。
「アフリカに戻るたびに“自分はここから来たんだ”と改めて自分の起源を見直すことができる。謙虚な気持ちになれるし、故郷が発展していく様子や、子どもたちがバスケットボールに取り組む姿を見るのは、自分にとってとても大切な瞬間なんだ」
難民として渡った先で、非常に狭き門であるNBAの選手になったムディエイの努力とガッツは、彼にバスケットボール選手としてのキャリアだけでなく、自分の人生の開拓者となれる強さを与えてくれた。
内戦時に生まれ、国外に避難し、その環境のなかで得意分野で才能を伸ばし、進学は断念したものの最終的にNBAという夢の場所に到達したムディエイ。伸び盛りの頃にカレッジバスケを経験していたら、スキルやゲームセンスはより磨かれていたのだろうか、という思いもよぎるが、彼自身、自分の選んだ道に悔いはないことだろう。
なんといっても、まだ25歳。まだまだこの先、大いに暴れてほしい。
文●小川由紀子
【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!
NBAキャリア5シーズンの成績は、300試合(うち165試合で先発)に出場し、平均23.9分のプレータイムで11.0点、2.9リバウンド、3.8アシスト。
そして今季、初めて参戦した欧州バスケでは、開幕戦からスターターとして出場。2節のズーキヤ戦ではフルタイムに近い40分間コートに立って32得点、6リバウンド、6アシストを記録するなど、国内リーグでの連戦連勝に貢献していた。
ジャルギリスには、ムディエイがルーキーイヤーにナゲッツで共闘したフランス人センターのジョフリー・ラバーンも在籍。 ビッグマンとのコンビネーションも悪くなかったが、ユーロリーグでは開幕9連敗と低迷したチームのテコ入れの意味もあり、袂を別つこととなった。
サクラメントとの10日間契約が終わったあとはまた無所属になる可能性もなくはないが、これまで自分の力で道を切り開いてきた彼なら、この先も活躍の場を見つけることだろう。
幼少時からアメリカで育ってはいるが、常に自分のルーツがアフリカにあることを忘れず、私服でも赤・黄・緑のアフリカンカラーを使ったようなアフリカンファッションを身につけているムディエイ。バスケットボール・ウィズアウトボーダーズ in アフリカや、同じコンゴ出身のディケンべ・ムトンボ(元アトランタ・ホークスほか)が開催するバスケットボールキャンプ、NBAアフリカゲームなどにも積極的に参加している。
「アフリカに戻るたびに“自分はここから来たんだ”と改めて自分の起源を見直すことができる。謙虚な気持ちになれるし、故郷が発展していく様子や、子どもたちがバスケットボールに取り組む姿を見るのは、自分にとってとても大切な瞬間なんだ」
難民として渡った先で、非常に狭き門であるNBAの選手になったムディエイの努力とガッツは、彼にバスケットボール選手としてのキャリアだけでなく、自分の人生の開拓者となれる強さを与えてくれた。
内戦時に生まれ、国外に避難し、その環境のなかで得意分野で才能を伸ばし、進学は断念したものの最終的にNBAという夢の場所に到達したムディエイ。伸び盛りの頃にカレッジバスケを経験していたら、スキルやゲームセンスはより磨かれていたのだろうか、という思いもよぎるが、彼自身、自分の選んだ道に悔いはないことだろう。
なんといっても、まだ25歳。まだまだこの先、大いに暴れてほしい。
文●小川由紀子
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