専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

NBAの歴代“ベストジャーニーマンチーム”を選定!MVP経験者から優勝請負人、稀代の問題児まで多彩な顔ぶれに<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.06.27

【センター】
モーゼス・マローン

1955年3月23日生(2015年9月13日没)。208cm・98kg
キャリアスタッツ:1329試合、平均20.6点、12.2リバウンド、1.4アシスト
キャリア年数・所属球団数: 19年・7球団

 4球団でオールスターに出たのは、シャキール・オニールとマローンの2人だけ。そして異なる2球団での連続MVP受賞はマローンただ1人という事実が、スーパースターでありながらジャーニーマンでもあった、特殊なキャリアを浮き彫りにしている。

 プロでの最初の2年はABAで過ごし、76-77シーズンにNBAのブレーブスに加わったと思ったら、2試合出ただけでロケッツへトレード。3年目の開幕直後には、早くも4つめのユニフォームを着ていた。

 6年過ごしたロケッツ時代に最強リバウンダーへ進化し、平均17.6本を奪った79年、そして平均31.1点を記録した82年にMVPを受賞。83年はシクサーズへ移籍し3度目のMVP、レイカーズをスウィープしたファイナルでもMVPに輝いた。

 シクサーズに4年いた後はブレッツとアトランタ・ホークスでオールスターに出場。選手生活の晩年にはベンチを温めることも多く、かつてリーグ最高の選手だったとは思えない侘しさを醸し出していた。
 
【シックスマン】
メッタ・ワールドピース

1979年11月13日生。201cm・118kg
キャリアスタッツ:991試合、平均13.2点、4.5リバウンド、2.7アシスト
キャリア年数・所属球団数: 17年・6球団

 オールスターに選ばれるくらいの実力者がジャーニーマン化する原因は、協調性に欠ける変人か、もしくはチームに置いておけないくらいのトラブルメーカーである場合が多い。ワールドピースはその両方に当てはまっていた。

 本名はロン・アーテストで、3年目の途中にシカゴ・ブルズからインディアナ・ペイサーズへ移籍するとディフェンダーとして頭角を現わす。2003-04シーズンにはオールスター選出、最優秀守備選手賞にも選ばれたが、翌シーズンの11月19日に運命は暗転。“マリス・アット・ザ・パレス”(パレスの騒乱)として悪名高い、NBA史上最悪の観客を巻き込んだ大乱闘事件を引き起こし、プレーオフまで含めると86試合に及ぶ出場停止処分を食らったのだ。

 翌05-06シーズンの途中でサクラメント・キングスへ放出。その後ロケッツを経て移籍したレイカーズでは、10年のファイナル第7戦で優勝を決定的とする3ポイントを沈めた。11年にメッタ・ワールドピースへと改名、中国でプレーした14年はザ・パンダズ・フレンド、さらに現在はメッタ・サンディフォード・アーテストとたびたび名を変えている。

文●出野哲也

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号