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NBA

206cmのマジック、213cmのノビツキー、229cmのヤオ……現代バスケに逆行するNBA歴代“オールビックマンチーム”を選定!<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.09.07

【センター】
ヤオ・ミン
229cm・141kg

1980年9月12日生
キャリアスタッツ:486試合、平均19.0点、9.2リバウンド、1.6アシスト

 センターには当然高身長の選手がひしめいているが、高ければいいというわけでもなく、220cm以上で掛け値なしの名選手は少数。224cmのサンプソン、リック・スミッツ、221cmのジードルナス・イルガスカスらが候補だが、さらに高い229cmのヤオを選んだ。

 母国・中国のファンからの圧倒的な支持で、オールスターでは1年目から7年続けてセンター部門の得票1位。格上の選手を差し置いて選ばれた面もあったのは事実だが、実力も確かで平均20点、10リバウンド以上を2度記録。大柄な身体で器用にパスも繰り出した。20代後半以降は故障続きとなり30歳で引退、通算出場試合数は486にとどまったのが残念だった。

 元ソビエト連邦代表で、221cmのアルビダス・サボニスの実力は間違いなくヤオ以上だったが、彼の全盛期はまだ東西冷戦のさなか。NBAデビューは31歳、しかも2度のアキレス腱断裂を経験した後だった。それでも36分換算の通算成績は17.8点、10.9リバウンド。全盛期にNBAで見たかった選手だった。
 
【シックスマン】
マヌート・ボル
229cm・91kg

1962年10月16日生
キャリアスタッツ:624試合、平均2.6点、4.2リバウンド、0.3アシスト、3.3ブロック

 NBA史上最長身の選手はボルとジョージ・ミュアサンで、ともに登録上は231cm。実際にはボルの方が4分の1インチだけ低いのだが、故障だらけで通算307試合の出場にとどまったミュアサンより実績面で優る。

 スーダン生まれで、背の高さで有名なディンカ族の出身。体重は91kgしかなく、あまりにも細身のため「巨大な鉛筆」と形容された。85年のドラフト2巡目、全体31位でワシントン・ブレッツ(現ウィザーズ)に入団すると長身を利してブロックを連発。新人ながら平均4.96ブロックという破格の数字でタイトルを獲得、最優秀ディフェンス賞投票でも次点に入った。89年も4.31ブロックで2度目の1位、キャリア平均3.34本はマーク・イートンに次ぎ史上2位にランクされている。

 一方で攻撃力はゼロに等しく、平均3.9点が自己ベスト。ただし88-89シーズンには、成功率こそ低かったものの20本の3ポイントを決めた。引退後、内戦の続くスーダンで平和活動に尽力したことでも名を残している。

文●出野哲也
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