専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

小さくても戦えることを証明した男たち!NBA歴代“スモールチーム”を選定<DUNKSHOOT>

出野哲也

2022.08.28

アイバーソン(右)を筆頭に、バークレー(左上)、ボーグス(左下)など各ポジションを代表する小兵選手を紹介。(C)Getty Images

アイバーソン(右)を筆頭に、バークレー(左上)、ボーグス(左下)など各ポジションを代表する小兵選手を紹介。(C)Getty Images

 NBAは選手の平均身長が約200cm、加えて圧倒的な身体能力も備えた超人たちが集う世界だ。そんな最高峰の舞台にあっても、身長のハンデを乗り越えてトップに上り詰めた小兵プレーヤーたちが存在する。
 
『THE DIGEST』の当シリーズでは、これまで様々なカテゴリー別にベスト5を選出してきたが、今回は各ポジションの基準から並外れて小さい“スモールプレーヤー”のベスト5を紹介する。

【ポイントガード】
カルビン・マーフィー

1948年5月9日生。175cm・75kg
キャリアスタッツ:1002試合、平均17.9点、2.1リバウンド、4.4アシスト

 身長わずか175cmと、バスケットボール選手とは思えないほどの小柄。1970年のドラフトでも2巡目(18位)指名だったが、「身長の低さだけで記憶に残る選手と思われたくない」と言っていた通りのキャリアを送った。

 正確無比のシュート力の持ち主で、ヒューストン・ロケッツのスターとして77-78シーズンは平均25.6点。平均5アシスト以上の年は2回だけという代わりに、平均20点以上を5回も記録する攻撃型PGとして鳴らした。

 フリースローの名手としても知られ、80-81シーズンは215本放って外したのは9本だけ。成功率95.8%はもちろんリーグ1位。現役最後の83年には92.0%で2度目の1位となり、78本連続成功の新記録も樹立した。

 ほかではロサンゼルス・レイカーズの本拠がミネアポリスにあった50年代の主力選手、スレイター・マーティンも身長178cm。こちらは正統派の司令塔でオールスターに7回も選ばれた。近年ではマーフィーと同じ175cmで、2016-17シーズンに平均28.9点をあげたアイザイア・トーマスが出色の存在だ。
 
【シューティングガード】
アレン・アイバーソン

1975年6月7日生。183cm・75kg
キャリアスタッツ:914試合、平均26.7点、3.7リバウンド、6.2アシスト

 1996年のドラフト1位でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに入団。身長183cmはトップピックとしては史上最小で、これは今後もそう簡単に破られないだろう。

 当初はPGとして起用されるも、そのメンタリティは完全にスコアラーであって、名将ラリー・ブラウンによってSGとしてエースを任された。体格には恵まれなくとも身体は強靱で、何よりハートの大きさはトップクラス。大柄な相手へ真正面から向かっていく姿は、世界中の小兵プレーヤーに勇気を与えた。

 平均31.1点を奪った01年にシクサーズをイースト1位に導きMVPを受賞。同年のファイナル第1戦では、シャキール・オニール&コビー・ブライアントを擁するレイカーズ相手に48得点を叩き出し、この年の王者にプレーオフ唯一の黒星をつけた。

 06年に自己ベストの平均33.0点、得点王に輝くこと4回。ディフェンスは弱点ではあったものの、敏捷さを生かしたスティールは得意で、01年から3年連続でリーグ1位を記録している。ファッションや髪型などで自分らしさを貫いたライフスタイルも、若い世代を中心として熱狂的に支持された。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号