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NBA

NBAと“ラマダーン”。アービング、オラジュワン、ブラウンらが語る「シーズン中の断食との付き合い方」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.04.15

 ロサンゼルス・レイカーズのデニス・シュルーダーも同じくラマダーン中だが、彼もミネソタ・ティンバーウルブズとの重要なプレーインで、ベンチスタートから3本の3ポイントを含む21得点。チームトップの+22と大奮闘した。

 とりわけ、第4クォーター終了間際にレブロン・ジェームズのパスから決めた3ポイントは秀逸だった(その後のアンソニー・デイビスのファウルで、残念ながら劇的な決勝弾にはならなかったが……)。

 3月中旬から4月上旬にかけて開催されていたNCAAでも、優勝したコネティカット大では、ファイナル4MOPのアダマ・サノゴを含む3選手が、大会中に断食を行なっていたそうだ。

 また、2010年のFIBAワールドカップは、ちょうどラマダーンの時期にイスラム教信者が大半を占めるトルコで開催。トルコ代表の選手たちは、みな規定通りに断食を行ない、夜間にトレーニングするといったイレギュラーな調整を強いられながら見事決勝に進出。アメリカに敗れるも、準優勝という予想をはるかに上回る結果を残している。
 
 朝から飲まず食わずの腹ペコ状態で、あのような激しい試合に臨む力が出るのだろうかと思ってしまうが、オラジュワンはかつてこう言っていた。

「精神的なマインドセットで、プレーに必要なスタミナを得ることができる。アッラーの慈悲により、ラマダーンの間は、自分はいつもよりも強くエネルギッシュでいられた」

 ブラウンやシュルーダーら、ラマダーン中にプレーオフに挑むムスリム選手たちの活躍に注目したい。

文●小川由紀子

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