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NBA

伝説の名将“コーチK”を擁し5度の全米制覇。NBAの一大勢力、デューク大の過去と現在【名門カレッジ史】

出野哲也

2019.12.23

ケガにより大学では11試合のみの出場に終わったアービング。それでも、11年のドラフトで全体1位指名、新人王獲得と同大出身の代表格となっている。(C)Getty Images

ケガにより大学では11試合のみの出場に終わったアービング。それでも、11年のドラフトで全体1位指名、新人王獲得と同大出身の代表格となっている。(C)Getty Images

 その後もルオル・デン、JJ・レディック(現ペリカンズ。年間964点、通算2769点の学校記録保持者)ら優秀なNBA選手を輩出。10年はマイルズとメイソン(現ナゲッツ)のプラムリー兄弟やカイル・シングラーが目立つ程度で、スター選手は不在だったが、決勝戦でゴードン・ヘイワード(現セルティックス)を擁するバトラー大を2点差で振り切り、4度目の全国王座。11年はカイリー・アービング(現ネッツ)が、ヘイマン、ブランドに続いてデュークから3人目の1位指名でキャブズに入団。ブランド以来3人目の新人王となった。2016年のファイナルでは第5戦で41得点、第7戦の終盤で値千金の3ポイントを決め、キャブズの初優勝に貢献した。
 
 14年にコーチKは通算900勝を達成し、ボビー・ナイト(インディアナ大)の持つNCAA記録を塗り替えた。18-19シーズン終了時点での勝利数は1132に達している。翌15年はジャリル・オカフォー(現ペリカンズ)、ジャスティス・ウィンズロー(現ヒート)らの活躍で5度目の優勝、ジョン・ウッデン(UCLA)の10回に次ぎ史上2位の優勝回数となった。
 
 その後も優勝こそないものの、16年2位のブランドン・イングラム(レイカーズ、現ペリカンズ)、17年3位のジェイソン・テイタム(セルティックス)、18年2位のマービン・バグリー三世(キングス)、そして19年1位のザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)と3位のRJ・バレット(ニックス)と、毎年ドラフトで3位以内に指名される好選手を生み出し続けている。

 06年からはアメリカ代表チームの監督も務めたコーチKは、五輪では08年北京、12年ロンドンに続き、16年のリオデジャネイロでも優勝して3連覇を果たした史上初のコーチとなった。伝説の名将がコートサイドに陣取っている限り、デューク大は今後も安泰と言えるだろう。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2016年9月号に加筆・修正。
 
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