専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

シャック、アイバーソン、ダンカン、コビー……スターひしめく2000年代のNBA。リーグは一気にグローバル化へ【NBA70年史|2001~10年】

2019.12.31

一気にグローバル化した00年代。パーカー(左)とジノビリ(右)はスパーズの3度の優勝に大きく貢献した。(C)Getty Images

一気にグローバル化した00年代。パーカー(左)とジノビリ(右)はスパーズの3度の優勝に大きく貢献した。(C)Getty Images

 ただ、02、03年に2年連続でMVPを受賞し、スパーズを中堅チームから毎年優勝候補に挙げられるエリートチームに押し上げたダンカンの功績も見逃せない。シャックが抜けた05年にプレーオフを逃し、その後の2年間はファーストラウンドの壁を打ち破れなかったコビーに対し、この10年間の平均勝率ではダンカンとスパーズが上回る。チームに及ぼした影響力を考えれば、ダンカンをコビーより上に据える関係者は少なくない。

 いずれにしても、この10年を代表する2人がまったく異なるタイプだったことも、混沌の時代を象徴していると言えよう。そして、ベストプレーヤーのバトンはコビーとダンカンの良い部分を融合させたような1人の怪物に受け継がれていく。03年のドラフト1位で地元のクリーブランド・キャバリアーズに入団し、07年には早くもファイナルの舞台に立ったレブロン・ジェームズだ。彼の成長とともに、リーグは新たな時代に突入していくのである。
 
 また、NBAにおけるこの10年間を語るとき、選手のグローバル化が一気に進んだことも付け加えておかねばなるまい。92年のドリームチームの影響もあって、バスケットボールの人気は世界中に拡大。ヨーロッパ、南米、アジアの選手たちが次々と表舞台に登場し、90-91シーズンには21人だった外国人選手が、00-01シーズンには45人、さらに今季開幕時点では100人超えと、その数は飛躍的に増えていった。

 ダラス・マーベリックスのフランチャイズプレーヤーに成長したドイツ人のダーク・ノビツキーは、06年にファイナル進出、その翌年にMVP獲得。リーグの歴史に名を刻む外国人選手となった。

 メンフィス・グリズリーズからレイカーズに移籍した08年以降、コビーの弟分的存在になったスペイン出身のパウ・ガソルは、09、10年の連覇に大きく貢献。アルゼンチン人のマヌ・ジノビリ、フランス人のトニー・パーカーは、ダンカンとともにスパーズで“ビッグ3”を形成し、この10年間で3度の優勝の立役者になった。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号