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NBA

ジョーダンの“ザ・ショット”で25年ぶりの頂点に立ったノースカロライナ大。そして全米屈指の名門校へ【名門カレッジ史|後編】

出野哲也

2020.01.08

ロールプレーヤーとして献身的にプレーするグリーン(写真)に代表されるように、スミスの教えは今も脈々と選手たちに受け継がれている。(C)Getty Images

ロールプレーヤーとして献身的にプレーするグリーン(写真)に代表されるように、スミスの教えは今も脈々と選手たちに受け継がれている。(C)Getty Images

 この偉大なレジェンドの後を継ぐのは誰にとっても困難で、続く2人のHCはそれぞれ3年で退任したが、03-04シーズンにはウィリアムズが就任する。スミスのアシスタントコーチを長く務め、ジョーダンの父ジェームズとも親しかったウィリアムズは、カンザス大の指揮官として実績を積んだのち母校に復帰。就任2年目の05年には、ショーン・メイやレイモンド・フェルトン(ともに元シャーロット・ボブキャッツ/現シャーロット・ホーネッツほか)らの活躍で早くも王座に返り咲いた。

 09年もタイラー・ハンズブロー(元インディアナ・ペイサーズほか)、タイ・ローソン(元デンバー・ナゲッツほか)、ダニー・グリーンらを率いて5度目の優勝。ハンズブローは通算リバウンドで学校記録、得点でカンファレンス記録を塗り替え、史上初めて在学した4年間すべてでオール・アメリカチームに選ばれた。
 
 ただ、NBAで活躍したのはハンズブローではなくグリーンだった。3&Dタイプのスウィングマンとして、14年にサンアントニオ・スパーズ、19年にはトロント・ラプターズで優勝に貢献。今季からはレイカーズに在籍し、3球団でのリーグ制覇を目指している。

 グリーン以外にもハリソン・バーンズ(サクラメント・キングス)、42歳となったカーターら、13名のUNC出身者が今季もリーグでプレー。6度目の全米制覇を飾った17年のメンバーからは、ジャスティン・ジャクソン(マーベリックス)ら4人がNBAへ進んだ。

 近年はスーパースター級こそいないものの、グリーンのようにロールプレーヤーとして着実にチームに貢献している選手が多い。スミスの教えは、ウィリアムズを通じて今もUNCに間違いなく息づいている。

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2016年7月号掲載原稿に加筆・修正。
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