専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

NBAからの欧州移籍は都落ちなのか?“元ドラフト2位”の逸材がユーロリーグでたどり着いた新境地

小川由紀子

2020.03.10

NBAでは大きすぎる期待に応えられなかったが、今でも常に高みを目指すウィリアムズ。海外挑戦は選手としてだけでなく、人としての成長にもつながった。(C)Getty Images

NBAでは大きすぎる期待に応えられなかったが、今でも常に高みを目指すウィリアムズ。海外挑戦は選手としてだけでなく、人としての成長にもつながった。(C)Getty Images

 また、欧州各地を遠征することで、今まで知らなかった世界を見聞することも、自身を豊かにしていると語る。

「将来はNBAに戻りたいのか、ヨーロッパでキャリアを積み上げたいのかといった先のことについては、今は考える必要はないと思っている。今はとにかくここで一生懸命やって、自分の“ツール”を増やしていきたい。そうやって蓄積したツールが、自分が今後バスケを続けていく上で武器になってくれるからね」

「NBAドラフト2位指名選手」のプレッシャーは計り知れない。インタビューでも、「2位指名を受けた自分に、もっと別のものを期待していたのでは?」という質問を受けることも珍しくない。そのたびにウィリアムズは決まってこう答える。

「今でも、そして常に、自分からはもっともっと高いものを期待している」と。

「NBAでうまくいかなかったからといって、ダメな選手の烙印を押されたわけじゃない。こちらに来てから凄いプレーをしている選手は大勢いる」
 
 今では、アメリカに帰るたびに選手や関係者からたくさんの電話を受けるという。みな彼に「欧州バスケはどうか?」と情報を求めるのだ。

「いろいろな場所でプレーすることで、『自分の強みはこれです』と、交渉のテーブルに差し出すことができる武器が明確になり、引き出しも増えていくのを感じる」

 カレッジ、NBA、中国など、場所を変えるたびにウィリアムズには様々な発見があった。そしてそれこそがバスケットボールをプレーする醍醐味だと、彼は感じている。欧州での新たな挑戦も、ウィリアムズをバスケットボール選手としてだけでなく、人として豊かにさせているに違いない。

文●小川由紀子

【名場面PHOTO】ジョーダン最後のオールスター、コビー81得点、カーターの豪快ダンク……1999-2019 NBA名場面集
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号