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NBA

「バスケは夢を実現するためのステップになってくれた」コビーに影響を与え、引退後も世界を闊歩するロニー・トゥリアフの終わらぬ旅

小川由紀子

2020.05.04

世界中を旅することが夢だったというトゥリアフは、バスケを通じて築いた人脈も使いながら、引退後の人生を謳歌している。(C)Getty Images

世界中を旅することが夢だったというトゥリアフは、バスケを通じて築いた人脈も使いながら、引退後の人生を謳歌している。(C)Getty Images

 また、NBAと協力してアフリカの学校教育にバスケットボールを取り入れる試みを行なっているフランスの政府機関『フランス開発庁』のアンバサダー兼アドバイザーも務めている。青少年たちへのメッセンジャーとして、大学などの講演会に呼ばれることも多い。

「英語をまったく話せないでアメリカの大学に行くことになった時も、心臓にメスを入れることになった時も、とても怖かった。怖さは、自分がやろうとしていることを妨げる要因になってしまうものだと思う。でも、怖さを乗り越えて何かを実現することができた時、自分のキャパシティが広がる。『自分はこのくらいまでだろう』と、自ら制限してしまっていた壁を、そこで打ち壊すことができる。『恐れ』は、退けるんじゃなく、親友になるくらいのつもりでアクションを起こしていくと、乗り越えられるんだ」

 自分自身の経験を交えながら、愛情たっぷりに話すトゥリアフの講演は、学生たちへ大きなインパクトを与えると評判だ。
 
 ティーンエイジャーの頃に故郷を離れ、パリやアメリカなど世界各地に移り住んだ経験は、彼を“地球人”へと育てた。そんな彼にとって旅はライフワークでもある。

「プロのバスケットボール選手になるなんて思ってもいなかったけれど、自分は世界中を旅する人になるとは思っていた。思えばバスケットボールは、それを実現するための最初のステップになってくれた。今はそのおかげで、アフリカやヨーロッパや世界中のいろいろなところを回って、人々とつながることができている。僕は旅をすることで、人々が夢を実現するための力になりたいんだ」

 トゥリアフにとっては、バスケットボール選手を引退した今こそが、人生のメインステージであるようだ。

文●小川由紀子

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