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NBA

「エリート」のユーイングと「落ちこぼれ」のスタークス。対照的なふたりがニックスを強豪に押し上げるまで【NBAデュオ列伝・前編】

出野哲也

2020.10.05

 コート上でも2人のコンビプレーは冴えを見せる。スタークスはユーイングからのパスを受け、最大の武器である3ポイントを次々にヒット。相手がスタークスを警戒し始めると、今度はユーイングがフリーになって楽にシュートを打てた。ディフェンスでもユーイングが中を固めているおかげで、スタークスはアグレッシブに守ることができた。

 ライリー就任1年目に地区優勝したニックスは、続く1992-93シーズンは球団タイ記録の60勝を記録。プレーオフではイースタン・カンファレンス決勝でシカゴ・ブルズと対戦した。
 
 熱戦続きとなったこのシリーズで、最も印象的なプレーが飛び出したのは第2戦の終盤だった。ベースラインから跳び上がったスタークスが、ホーレス・グラントとジョーダンの頭越しに、左手で強烈なワンハンドダンクを叩き込んだのだ。

「今でも、あれほどすごいダンクは見たことがないって言われるよ」

 そう引退後に誇らしげに語ったように、この“ザ・ダンク”はニューヨーク中の語り草となった。

 地元で2連勝と最高のスタートを切ったニックスだが、その後は4連敗。ファイナル進出とはならなかった。(後編に続く)

文●出野哲也

※『ダンクシュート』2005年9月号掲載原稿に加筆・修正。

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