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NBA

自称“ギリシャのマッグレディ”バシリス・スパノーリス。欧州トップ選手がNBAで味わった挫折と苦悩とは

小川由紀子

2020.06.22

 パナシナイコスとギリシャ代表で主力に上り詰めた24歳当時の彼は、自分への自信が大いに高まっていた時期だったのだろう。オールスターに7度出場し、得点王にも2回輝いているマッグレディに向けて、スパノーリスは「俺はギリシャのマッグレディだ」と言ってのけていたことを、マッグレディ本人の口から明かしていた。

 その彼はスパノーリスについて「あまり出場機会もなかったし、ジェフ・ヴァン・ガンディとの関係もちょっと良くなかった。でも才能はあったし、頭の良い選手だったよ」と印象を語っている。
 
 NBAが大好きだという息子が、好きな選手にレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)やステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、カイリー・アービング、ケビン・デュラント(ともにブルックリン・ネッツ)らの名前をあげた時、「パパはそのなかの何人かと戦ったことがあるんだぞ」と自慢話ができるのが楽しいとスパノーリスは言う。

 あのロケッツでの1年があったからこそ、その後の欧州でのキャリアが彼にとってよりかけがえのない輝かしいものになったのだとしたら……。体験した甲斐は、十二分にあった。

文●小川由紀子

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