リバプールは移籍期限最終日の９月1日、ニューカッスルからスウェーデン代表FWのアレクサンデル・イサクを１億2500万ポンド（約249億円）で獲得した。契約期間は６年（2031年６月末日まで）で、週給は約30万ポンド（約6000万円）と言われている（英国の日刊紙『The Guardian』より）。

　８月初旬に１億1000万ポンド（約219億円）の提示をニューカッスルが拒否して以降、ストライキやSNSでの抗議声明でこの移籍を認めるよう所属クラブに求めてきたイサクは、メディカルチェックを終えて、晴れて「レッズ」の一員となった。そして、以下のように抱負を語っている。

「歴史を創りたいし、トロフィーを勝ち取りたい。それが、自分にとって最大のモチベーションだ。このクラブは、さらに成長し、プレーを次のレベルへと引き上げ、その上でチームの助けにもなれる完璧な場所だと思う。自分のキャリアにおける、正しいステップだと感じている。このチャンスを与えられて本当に幸せだ」

　すでにフロリアン・ヴィルツをレバークーゼンから１億ポンド（約199億円）＋成果ボーナス1600万ポンド（約32億円）で獲得していたリバプールは、ひと夏で２度もプレミアリーグの移籍金記録を更新。今回の移籍市場での総支出は４億4000万ポンド（約876億円）を超えている（一方で売却益も２億1000万ポンド＝約418億円以上に達している）。
  　こうして攻撃陣においては、パズルのラストピースをはめ込んだリーグ王者だが（守備ではクリスタル・パレスのDFマルク・グエイとの交渉が土壇場で破談となった）、このビッグディールが新たな疑問を生み出した。同クラブは今夏、すでにフランクフルトからFWウーゴ・エキティケを6900万ポンド（約137億円）で獲得しており、しかもこのフランス人選手が公式戦３試合連続ゴールを記録するなど結果を残している。果たして今後、２人の新加入FWはいかに起用されるのか？

『INDEPENDENT』は２人のCFの起用法に注目し、彼らが「恐ろしい攻撃陣を完成させる」としながらも、「イサクの加入にリバプール・ファンが興奮する一方で、同じCFの位置でプレーするエキティケの起用に関する疑問が浮上する。彼が、イサクを組み込むためにポジションを移されるのは必至だろう」と指摘する。

「昨季のプレミアでの活躍や、今回支払われる巨額の移籍金を考えれば、イサクがほとんど毎週、リバプールで９番ポジションに入るのはほぼ確実だ」と予想する同メディアは、「ただし、エキティケと２トップを組むパターンもあるかもしれない」と新システム採用の可能性にも言及している。