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鎌田の同僚ゲイのリバプール移籍が破談…「キーマン」となったブラジル人DFをめぐる舞台裏を現地メディアが明かす! パレスの「失態」を糾弾する報道も

THE DIGEST編集部

2025.09.04

今夏のリバプール移籍が消滅したゲイ。(C)Getty Images

今夏のリバプール移籍が消滅したゲイ。(C)Getty Images

 リバプールは移籍市場最終日の9月1日にニューカッスルからFWアレクサンデル・イサクを1億2500万ポンド(約249億円)というプレミアリーグ史上最高額で獲得したが、一方で獲得間近とされ、よりイージーと思われていたクリスタル・パレスのCBマーク・ゲイについては土壇場で破談となった。

 このイングランド代表DFの案件が成立しなかった原因は、パレスが代役となる選手を獲得できず、パレスのスティーブ・パリッシュ会長も同意していた3500万ポンド(約60億円)での売却を翻意せざるを得なかったからだとされている。パレスのオリバー・グラスナー監督は、もし代役の確保なしにゲイの放出がなされた場合には、自らの退任も辞さない構えだったという。

 パレスがゲイの代役候補として交渉を進めていたのは、ブライトンのイゴール。しかし、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は、交渉が成立しなかったのは一部で報じられたメディカルチェックで問題が生じたという説に起因するのではなく、パレスが同時期にトゥールーズのジェイディー・カンボを獲得。さらにミランのストラヒニャ・パブロビッチにも関心を寄せている事実を知ったイゴールが、出場機会の減少を懸念し、よりプレーできる可能性が高いウェストハムに乗り換えたからだと、その舞台裏を明かしている。

 ウェストハムのクラブ専門サイト『Hammers. News』は、すでに退団を見越してパレスが惜別の動画まで作成していたというゲイのリバプール行きを、パレスみずからが「妨害」し、「ウェストハムがリバプールの夢を打ち砕いた」と題した記事で伝え、この件では「グラハム・ポッター率いる『ハマーズ』だけが勝利を収めた」「イゴールは“より偉大な”ロンドンのクラブを選択した」と胸を張った。

 一方、イゴールを売却したブライトンのクラブ専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』は、「このブラジル人DFが移籍期限最終日の最大のドラマの主役のひとり、中心的な役割を果たしたのはかなり予想外だった」と綴るとともに、「ブライトンが意図的にイゴールを『トロイの木馬』(贈り物のふりをして内部から混乱を起こさせる)としてパレスに送り込み、宿敵がゲイを現金化するのを妨害する……そんな話は完全なフィクションである」と、ブライトンには何ら意図はなかったと強調している。
 
 そして、「イサクのように駄々をこねたりストライキを起こしたりせず、夏の間じっと待っていた」ゲイがビッグクラブ移籍の夢を絶たれた原因は、パレスの首脳陣の失態にあったと指摘。同メディアは、「今回の混乱はパレス自身が招いたものだ」と糾弾した。

「パレスは夏の間ずっとリバプールの関心を把握していた。最後の最後に慌ててゲイを放出し、ブライトンからCBをレンタルで迎え入れるのではなく、それ以前に売却を完了できたはずであり、また後任探しにも何週間どころか何か月も余裕があったはずだ。かつてブライトンがアレクシス・マク・アリステルやモイセス・カイセドをカルロス・バレバにスムーズに置き換えたように」

 さらに同メディアは、「これは昨季、彼らがUEFA(欧州サッカー連盟)からの『マルチクラブ・オーナーシップ規制の影響』について送信された複数のメールを読まなかったという組織的失態を思い起こさせる。もし、それを読んでいれば、パレスとともにリヨンなどの複数クラブを所有するオーナーのジョン・テクスター氏が締め切りまでに手を打ち、ヨーロッパリーグから姿を消す展開にはならなかっただろう」とも指摘している。

「このように、2度も首脳陣が大笑いされる失態を起こしたパレス。ファンがいくら『UEFAは腐敗している』『理不尽にカンファレンスリーグに降格させられた』などと思いたがったとしても、その責任の所在は、明らかに彼らの近いところにあるわけだ」

 そして、「ゲイはクラブの扱いに腹を立てて騒ぎを起こすようなタイプではなく、今後(冬の移籍市場までの)4か月、あるいはシーズンを通して彼がパレスに残る間は、ピッチ上での戦力としてプラスになる」と同メディアは綴っているが、複数の現地メディアはゲイが今回の破談に怒り、キャプテンの座を辞する可能性があると報じている。

 ゲイに今季限りとなっているパレスとの契約を延長する意思はなく、パレスは今後、来年1月に今夏の提示額よりもはるかに低い移籍金で売却するか、シーズン終了後にフリーランスとして彼を送り出すしかない。

構成●THE DIGEST編集部

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