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日本代表

久保建英と『メキシコのメッシ』はどちらが上?現地メディアが特集「5倍の開きがある」「あまり目立っていない」

THE DIGEST編集部

2020.11.17

(C)Getty Images

(C)Getty Images

 11月17日(現地時間)、日本代表はオーストリア・グラーツで、メキシコ代表と国際親善試合を行なう。

 年内最後の一戦は、FIFAランキング11位の強豪であり、日本の現在の力や今後の課題を知る上で格好の相手である。しかし一方のメキシコも、アジアでは最高となる27位の日本を警戒し、現地メディアは対戦国の「サムライ」たちに注目している。

 なかでも、最も取り上げられているのは、やはり久保建英だ。チーム最年少の19歳だが、レアル・マドリーからビジャレアルにレンタルされているMFの知名度は抜群であり、総合サイトの『Caliente.mx』は、フォトギャラリー形式で日本の神童を特集した。

 その中では、「まだ19歳」「ウイング、中盤の内側でプレーし、特別な左足を有している」「2019年夏にマドリーと契約し、レンタルで2年目」「2011年から4年間、バルセロナのアカデミー『ラ・マシア』で過ごす。スペイン到着時は10歳」「15歳と5か月でJリーグ・デビュー」とその足跡を紹介している。

 また、代表でのキャリアについても「15歳の時にU-17ワールドカップに出場」「わずか18歳でA代表としてコッパ・アメリカに出場」と綴り、「以降は定期的に招集され、日本の大きな希望となっている」と締められた。
 
 サッカーメディア『mediotiempo』は、久保を「メキシコ人のような日本人」と表現し、「攻撃的MFとしてプレーし、スペインでの1年半をうまく活用している」と評し、同じくサッカーメディアの『EL FUTBOLERO MEXICO』は「日本のメッシ。レアル・マドリーにも採用された日いづる国のユースプレーヤー」と記した。

 多くのメキシコ・メディアが久保をキープレーヤーのひとりとして注目する一方で、この一戦においては、自国の有望株である20歳のMF、ディエゴ・ライネス(ベティス所属)との競演を期待しており、2人を取り上げた記事も少なくない。

 前述の『mediotiempo』も、左利きのテクニカルなMF2人を合わせて特集し、ともに若くしてスペインに渡ったことなどの共通点を列挙。ただ、「久保はライネスを良く映した鏡」と表現し、久保がビジャレアルでは出場機会が限定されてやや苦しんでいるとはいえ、「ベティスのような2番手集団のクラブでも活躍が少ない」ライネスよりは上と見ている。

 また、「国内リーグでのプレーが少ないまま(1年間クラブ・アメリカでプレー)、スペインに渡ったことについても批判が多かった」と、ここまでのプロセスでも久保との違いがあることを同メディアは紹介している。

『EL FUTBOLERO MEXICO』は、『transfermarkt』による両選手の市場価格を比較。「ライネスは600万ユーロ(約7億4400万円)で、久保は3000万ユーロ(約37億円)と、5倍の開きがある」と紹介し、「どれだけラ・リーガでプレーしているかの違い」と分析するとともに、「『メキシコのメッシ』はこの国の将来のプロジェクトのひとつだが、あまり目立っていない」と辛辣な綴り方だ。

 試合前の比較では、敵国メディアから軍配を上げられた久保。メキシコ戦ではどれだけの出場時間を与えられるか定かではないが、ライバル(やはり出場の有無は不明)を上回るプレー、そして日本のキーマンとしての働きを果たせるか。

構成●THE DIGEST編集部

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