日本代表

2部降格の確率は「92.6%」のボタフォゴ…“助っ人”本田圭佑には「間違った補強だった」と厳しい声

THE DIGEST編集部

2020.12.16

苦境に喘ぐボタフォゴにあって、本田にも批判の矛先が向けられている。(C)Getty Images

 12月12日(現地時間)にインテルナシオナウに1-2で敗れたボタフォゴは、ブラジル全国選手権(セリエA)で7連敗。公式戦で12戦未勝利となった古豪は、ついに最下位に転落した。

 チームは低迷から脱却できず、フロントは今季だけで4度も監督交代を行なう迷走ぶり、財政難で選手への給料遅配が続き、サポーターはクラブ事務所へ押しかけて抗議活動を行なうなど、クラブ全体が厳しい状況に置かれてきたボタフォゴだが、それでもエドゥアルド・バロッカ体制下での反撃を誓っている。

 最大の目標は言うまでもなくセリエA残留(16位以上)だが、ミナス・ジェライス連邦大学が出した統計によると、ボタフォゴがBに降格する確率は「92.6%」だという(英国メディア『90min』より)。

 もはや絶望的とも言える値だが、数字はあくまでも数字、ということで、ボタフォゴが奇跡を起こそうとした場合、現在25試合を戦って勝点20しか稼げていない彼らには、残りの13試合で少なくとも24ポイントが必要とみられる。ここまでわずか3勝のチームが、終盤で勝率を6割に上げられるかどうか……。
 
 もし(その確率の方が高いが)、Bに降格した場合、テレビ放映権料は低下し、広告契約の見直しなども余儀なくされる結果、ボタフォゴは約7000万レアル(約14億3000万円)の収入減になると見込まれている。

 すでに7億5000万レアル(約153億円)以上の負債を抱えるといわれるクラブにとって、資金のさらなる減少は、大きな危機を意味するものとなるだろう。

 このような状況においては、クラブに関係する全ての人間に対して風当たりが強くなるのは当然で、それは本田圭佑も同様である。

 今年1月に多大な期待を受けて加入した「日本のスーパースター」(現地メディアがよく彼をこう呼ぶ)は、ここまで全公式戦で23試合3得点。セリエAで出場した17試合中、チームが勝ったのはわずか2試合だ。

 勤勉さ、センスの良さは評価されるものの、チームを勝利に導くという一番期待された仕事は果たせず、逆にコパ・ド・ブラジルでは自陣で失点に繋がるパスミスを犯し、クラブの貴重な収入源を断つ結果となっては、ファンの不満は募るばかり。また、SNSを使ってのクラブへの提言や批判は賛同を得る一方で、多くの反感も買ってしまっている。