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日本代表

久保建英と“再戦”に燃えるU-24アルゼンチン代表守護神が日本を語る「世界を牽引する素晴らしいチームになる」

白鳥純一

2021.04.10

東京五輪でエースとしての活躍が期待される久保。そんな日本の至宝との対戦にアルゼンチンの守護神は燃えている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

東京五輪でエースとしての活躍が期待される久保。そんな日本の至宝との対戦にアルゼンチンの守護神は燃えている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 今夏に行なわれる東京オリンピックで、メキシコ大会以来53年ぶりのメダル獲得を目指すU-24日本代表は去る3月に、オリンピックの南米予選を首位で通過した強豪のアルゼンチン代表との強化試合を実施した。

 26日に行なわれた第1戦では、0-1で敗れた日本だったが、先発メンバーを9人を入れ替えて臨んだ3日後の試合では、林大地(サガン鳥栖)と、板倉滉(フローニンヘン)の2得点により3-0で勝利を収め、およそ100日後に迫った本番に弾みをつけた。

 この試合で、アルゼンチンのゴールマウスを守った、オーバーエイジ枠での東京オリンピック出場を目指しているコナン・レデスマは、若き日本に何を想うのか。まず、U-24アルゼンチンの現状を、「今は変革の時期にいると思うが、それに対してリスペクトを持っている」と分析した。

「アルゼンチンでは、サッカーやサッカー選手に対して、時に強烈な批判がくる。でも、アルゼンチンは世界でも5、6番目に強いチームだと思うし、その代表に選ばれることは常に素晴らしいことだ」

 続けざまに、正GKとしての出場を目指す東京オリンピックについての想いを尋ねると、「代表に選出されたことをとても嬉しく思う。行けるかわからないなかで、今回の日本代表戦への選出は、自分にとって素晴らしい経験だった」と語り、本番に向けた意気込みを口にした。

「メンバー入りするのは最終的には自分の選択ではなく、アルゼンチン・サッカー協会の判断だ。でも、この経験は唯一のもので、誰も僕から奪うことはできない。国を代表してプレーできること以上に名誉なことはないよ」

【動画】ドリブルを仕掛ける日本攻撃陣を苦しめたアルゼンチン守備網
 そして今回の遠征で激突したU-24日本代表チームについては、「素晴らしいチームだと思った。正直に言って、とても驚いたよ」とレデスマは率直な印象を語った。

「分析ビデオを見たときも、実際に試合をした時も驚かされた。1試合目は1-0で勝ったが、2試合目は0-3の完敗だ。ここ数年で行なってきた色々なプロジェクトを通して、良くなっているチームだと認識しているよ。世界の中で重要なチームの一つになるのではないかと思うね」

 現在はラ・リーガの古豪カディスに所属し、正GKとして出場を続けているレデスマ。急速な成長を続けてきた日本サッカーにとって、ラ・リーガは、いまだ敷居が高いという印象もまだまだ根強いが、「日本人選手がスペインで活躍するための方法」を尋ねると、「どのような選手がうまくできていて、うまくできていないかといった分析はとても難しい」としたうえで、こう持論を展開した。

「エイバル(乾貴士)やヘタフェ(久保建英)に良い日本人選手がいるよね。僕は今回の親善試合を通しても、テクニックがあって賢い選手が多いと感じた。そういった選手を抱えた新しい時代が日本にはくるように感じているよ」

 奇しくも現地時間4月10日に、カディスは、U-24日本代表のエース格である久保建英が所属するヘタフェと対戦する。今シーズンは思うような出場時間が得られていないものの、現地紙では先発入りが予想されている日本の至宝と、レデスマの“再戦”の行方に注目したい。

文●白鳥純一
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