東京オリンピック・男子サッカーの準決勝で延長戦の末にスペインに敗れ、初の金メダル獲得の夢が潰えた日本だが、残された最後の目標であるメダル獲得のために、8月6日に埼玉スタジアム2002でメキシコと対戦する。
グループステージでは2-1で勝利しているものの、フランス(4-1)、南アフリカ(3-0)、韓国(6-3)に大勝し、優勝候補ブラジル相手にも最後までゴールを許さなかったメキシコは相当な強敵であり、日本にとっては厚く高い壁となることは間違いないだろう。
そして、このメキシコと3位決定戦で対決するということが、歴史的な因縁を人々に改めて思い起こさせることとなった。日本男子サッカーにとっては、今なお最大の栄光のひとつである1968年メキシコシティ五輪で銅メダル獲得だ。この偉業は、開催国を破って成し遂げたものだった。
準決勝で日本はハンガリーに0-5、メキシコはブルガリアに2-3でそれぞれ敗れ、臨んだ銅メダルを懸けた一戦、日本はエースストライカーである釜本邦茂の2ゴールで前半のうちにリード。後半にPKを献上するも、これをGK横山謙三の好守で防ぐと、エスタディオ・アステカの大観衆はピッチに物を投げ入れながら自国の代表にブーイングを浴びせ、日本に拍手と歓声を送ったのである。もちろん、メキシコ・チームにとっては最大の屈辱だった。
この半世紀以上前の出来事に多くのメキシコ・メディアが焦点を当てており、日刊紙『EXCELSIOR』は「日本に復讐する機会を得た」、スポーツ紙『AS』のメキシコ版は「メキシコ五輪チームは、53年後に日本に復讐することを目指している。68年、『エル・トリ』は日本に銅メダルを奪い取られたが、今回、東京でリベンジの権利を手にした」と、それぞれ報じている。
また、これによって当時のメキシコ代表選手が3年前に告白した衝撃の事実にも、再び脚光が当てられている。総合メディア『mediotiempo』などによれば、2018年に行なわれたインタビューにおいて、メキシコシティ五輪でGKを務めたハビエル・バルガスが、大会中に報酬について上層部が約束を守らなかったことへの報復として、「試合にわざと負けるということで、選手間で同意した」というのだ。
「大会は進んでおり、ボイコットはできなかったが、監督のイグナシオ・トレジェスも我々の考えに理解を示していた。ブルガリアには勝たず、3位決定戦の日本戦でも我々はあまり動かなかった。ビセンテ・ペラーダはPKをわざと外したと言っていた……」
グループステージでは2-1で勝利しているものの、フランス(4-1)、南アフリカ(3-0)、韓国(6-3)に大勝し、優勝候補ブラジル相手にも最後までゴールを許さなかったメキシコは相当な強敵であり、日本にとっては厚く高い壁となることは間違いないだろう。
そして、このメキシコと3位決定戦で対決するということが、歴史的な因縁を人々に改めて思い起こさせることとなった。日本男子サッカーにとっては、今なお最大の栄光のひとつである1968年メキシコシティ五輪で銅メダル獲得だ。この偉業は、開催国を破って成し遂げたものだった。
準決勝で日本はハンガリーに0-5、メキシコはブルガリアに2-3でそれぞれ敗れ、臨んだ銅メダルを懸けた一戦、日本はエースストライカーである釜本邦茂の2ゴールで前半のうちにリード。後半にPKを献上するも、これをGK横山謙三の好守で防ぐと、エスタディオ・アステカの大観衆はピッチに物を投げ入れながら自国の代表にブーイングを浴びせ、日本に拍手と歓声を送ったのである。もちろん、メキシコ・チームにとっては最大の屈辱だった。
この半世紀以上前の出来事に多くのメキシコ・メディアが焦点を当てており、日刊紙『EXCELSIOR』は「日本に復讐する機会を得た」、スポーツ紙『AS』のメキシコ版は「メキシコ五輪チームは、53年後に日本に復讐することを目指している。68年、『エル・トリ』は日本に銅メダルを奪い取られたが、今回、東京でリベンジの権利を手にした」と、それぞれ報じている。
また、これによって当時のメキシコ代表選手が3年前に告白した衝撃の事実にも、再び脚光が当てられている。総合メディア『mediotiempo』などによれば、2018年に行なわれたインタビューにおいて、メキシコシティ五輪でGKを務めたハビエル・バルガスが、大会中に報酬について上層部が約束を守らなかったことへの報復として、「試合にわざと負けるということで、選手間で同意した」というのだ。
「大会は進んでおり、ボイコットはできなかったが、監督のイグナシオ・トレジェスも我々の考えに理解を示していた。ブルガリアには勝たず、3位決定戦の日本戦でも我々はあまり動かなかった。ビセンテ・ペラーダはPKをわざと外したと言っていた……」