８月27日（現地時間）、ラ・リーガ第３節が行なわれ、マジョルカはエスパニョールを１-０で撃破。開幕からの無敗と上位（暫定２位）をキープした。

　試合は27分、左サイドのダイレクトの折り返しから、相手DFのクリアをダニ・ロドリゲスが詰めてホームのマジョルカが先制。その後もチャンスの数で上回ったホームチームが、追加点こそ奪えなかったものの、90分を無失点で乗り切った。そして、この多くのチャンスに絡んだのが、２戦連続でスタメン入りし、今回は２列目の右サイドに位置取った久保建英である。

　２年前にマジョルカに在籍した際のボスであるビセンテ・モレノが率い、今夏にレンタル先の候補にも挙がっていたという因縁があるクラブ、エスパニョールとの対戦で、久保はドリブルやパスで幾つも見せ場を創出。21分には絶妙なスルーパスをフェル・ニーニョに通し、その後はカットインから鋭いシュートを遠めから放ってGKディエゴ・ロペスの牙城を脅かしたりもした。
  　試合後、ルイス・ガルシア・プラザ監督は、久保を右サイドで起用したことについて、エスパニョールの左SBアドリア・ペドロサが負傷欠場してディダク・ビラが代わりに起用されたことを理由に挙げ、「ディダクはペドロサより守備が軽いため、久保が１対１で決定的な仕事ができ、ダニは何度も中央深くに入っていけると読んだが、実際にこれらが完璧に機能した」と、狙い通りのものだったことを強調した（マジョルカの地元紙『Diario de Mallorca』より）。

　躍動した久保に対する現地メディアの評価は高く、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「唯一のゴールを挙げたダニともに素晴らしいパフォーマンスを披露した久保によって、マジョルカは止まらない」と綴り、採点では最高タイの「２」（３点満点）。同じマドリードのスポーツ紙『AS』は、D・ロドリゲス、イドリス・ババとともに「３」の最高採点だった。