11月27日、サッカー日本代表はカタール・ワールドカップ（W杯）グループリーグ第２戦でコスタリカ代表と対戦し、０対１で敗れた。初戦のドイツ戦での大金星を生かすべく、この日も勝点３を狙ったものの、序盤からコスタリカの堅い守りをこじ開けられず、試合終盤の81分には一瞬のスキを突かれコスタリカに決勝ゴールを許すという痛恨の黒星となった。

【動画】終盤の一撃に沈んだ日本… 相馬、三笘のドリブル突破もゴールには至らず 　日本はスタメンを５人入れ替えるなど、初戦とは大きく異なる布陣で臨んだ。さらなるチームの活性化が期待されたが、劇的な勝利を挙げた初戦の後半の戦いぶりとは打って変わって、チーム全体の勢いが失われていたような試合展開となってしまった。

　そして、コスタリカの試合巧者ぶりに飲み込まれ勝点３を奪われたこのゲームには、現地メディアも苦言を呈している。カタール紙『Gulf-Times』では、試合内容を報じる記事の中で、森保一監督の采配にフォーカスしている他、日本の攻撃陣への物足りなさも指摘している。

　同メディアは「日本は、初戦での大量失点により５バックを採用したコスタリカを打ち負かすことができなかった」と無得点という結果に触れながら「敵陣でどうしたらいいのか分からずに動いているようにも見え、戦術の乏しさを感じた」と印象を述べている。加えて「モリヤス監督は、ベンチにいる豊富な攻撃的オプションを活用することに消極的だったようだ」として、選手起用にも見解を示した。

　さらに「黒星スタートの相手にダメージを与えられなかったことで、日本はコスタリカを立ち直らせてしまった。この試合の結果でドイツ陣営からも安どの歓声が上がったかもしれない」と綴っている。

　また、日本が攻めあぐねた試合展開については「中立的なファンの記憶には長く残らない試合となった。前半の退屈な時間は、アハマド・ビン・アリ・スタジアムの片隅で青いシャツを着て太鼓を叩いていた日本のファンの忍耐力さえ試されるものだった」として、膠着が続いた内容を振り返っている。

　記事では他にも「コスタリカはスペイン戦では開始30分で３失点しているだけに、ゴール前でのプレーがないのは歓迎すべきことだっただろう」と前半の日本の攻撃を評した。

　勝点を得られなかっただけでなく、現地メディアからは消極的な戦い方も疑問視されている。３戦目のスペイン戦、難敵を相手に今度こそ、なりふり構わない戦いで白星を掴みにいかなければならない。

構成●THE DIGEST編集部
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